“おぎゆか署長”見守る訓練 越谷署、地元スーパーで震災対処訓練 学生の模擬110番や警察官の救助実演も

110番に関する○×クイズに参加する荻野由佳さん=埼玉県越谷市東越谷のコモディイイダ第二駐車場

 埼玉県警越谷署は19日、アイドルグループNGT48の元メンバーで越谷市出身、荻野由佳さんを1日署長として迎え、同市東越谷7丁目のスーパーマーケット「コモディイイダ第2駐車場」で震災対処訓練を実施した。来場者は警察官の救助活動を見学し、防災意識を高めた。

 訓練には文教大学の学生も参加し、模擬110番を実演。首都直下型地震の影響で被災した車を学生が目撃、車内には取り残された人がいるという想定で行われた。学生から通報を受け、駆けつけた警察官らは負傷状況を確認し、「安心してくださいね。今助けますからね」と絶やさず声かけをし、工具などを使い懸命に救助救出した。毛布やビニール袋などを使用した救助方法も紹介された。荻野さんは「身近な物で人が救えることが分かった。避難先の場所の確認や避難する時の道具など備えておくことが大事。私も見直して取りかかろうと思う」と語った。

 同署の赤星誠署長は「能登半島地震で改めて災害はいつどんな状態で起こるかわからないということが皆さんの心に刻まれたと思う。決して他人事でもなく、遠い未来の話でもない。身近なところから防災について考えるきっかけになれば」と述べた。

 会場では今月10日の「110番の日」を受け、110番に関する○×クイズなども行われたほか、荻野さんから来場者に啓発品が手渡された。

車内にいる負傷者役を救助救出しようとする警察官ら=埼玉県越谷市東越谷のコモディイイダ第二駐車場

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