「イカすバーガー」完成 八戸商業高生が考案、試験販売即完売 青森・八戸市

試験販売の会場で写真に納まる生徒
試験販売で7分で完売した「イカすバーガー」

 八戸商業高校商業科の3年生5人が、イカを使ったハンバーガー「イカすバーガー」のレシピを考案した。若者の魚離れが指摘される中、「魚が苦手な人にも味わってほしい」との願いを込めた。20日、市魚菜小売市場で100個(1個450円)を試験販売したところ、7分間で売り切れ好評だった。

 5人は、グループ単位で地域に根差したテーマを設定し調査・研究・実践に取り組む週3時間の授業「課題研究」で昨年4月から開発を進めた。「さまざまな検討を経てイカにたどり着いた。イカつみれの串刺しも考えたが、最終的にハンバーガーに落ち着いた」(佐藤勉子=かつこ=教諭)という。

 パッケージデザインも生徒が作成した。八戸市の食パン専門店「一本堂」がバンズを製造、同市の「55kitchen&DELI」がイカゲソをベースとしたパティの製作に協力した。

 20日の試験販売にはメンバーのうち、欠席の坂本亮さんを除く4人が参加した。チーフ・佐藤苺花(まいか)さんは「魚離れが進んでいるということを知らなかった。有名な八戸のイカを、もっと広く食べてほしいと考えながら作った」、澤田妃花(ひな)さんは「課題を探したり、イカを使った食品を実際にどう作るか考えるのが難しかった」と振り返った。

 小向玲亜(れあ)さんは「独自性を出そうと努力した。メンバーみんなで協力して一つのものを作り上げる大変さを体験できた」、白坂陽菜(ひな)さんは「初めてのことばかりで全く計画が進まない時もあった。先生や皆さんの助言でここまで来て完売でき、うれしい」と笑顔を見せた。

 同日は一本堂の店舗でも計50個を販売した。八戸商業高は今後、催事などでの限定販売も検討していくという。

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