世界王者の阿久井 喜びかみしめる WBAフライ級勝利 一夜明け会見

晴れやかな表情で会見するユーリ阿久井政悟=24日、大阪市内のホテル

 23日に行われた世界ボクシング協会(WBA)フライ級タイトルマッチで、岡山県内のジム所属選手として初の世界王座を獲得した倉敷市出身のユーリ阿久井政悟(28)=倉敷守安=が24日、大阪市内で会見し「試合後は家族からおめでとうと言ってもらった。(一夜明けて)少しだけ実感が湧いてきた」と改めて喜びをかみしめた。

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 祝福のメッセージも200件以上寄せられ、反響の大きさに驚いたという。「皆さんが喜んでくれたのが良かった。岡山からもたくさんの人が応援に来てくれ、心の支えになって勝つことができた」。地方でも世界王者になれることを証明する―と臨んだ大一番。無敗の王者、アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に判定勝ちして有言実行のベルトをつかみ、「全ての地方ジムの目標になれたら」と話した。

 激闘を終え、まずは体を休めたいとしつつ、今後について「ゆくゆくは(防衛戦で)岡山に凱旋(がいせん)したいし、憧れの米ラスベガスでも試合をやってみたい」と意欲を口にした。

 阿久井は環太平洋大在学中の2014年にプロデビュー。19年に日本フライ級王座に就き、県内ジム所属選手38年ぶりの日本王者となった。3度の防衛を経て昨年1月にタイトルを返上し、今回が世界初挑戦だった。

にこやかに会見する守安竜也会長

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