県内公立高 特別入試の出願始まる 教員負担軽減へ ネット手続き導入

インターネット上で中学生の願書を確認する高校教員=岡山工業高

 岡山県内の公立高校48校で24日、2024年度特別入試の出願受け付けが始まった。26日正午に締め切られ、2月7、8日に国語、数学、英語の学力検査や面接を行う。今回の入試からインターネットによる出願を導入し、手続きの簡略化による受験生の利便性向上と教員の負担軽減を図る。

 特別入試は県立51校のうち43校、岡山、倉敷、玉野の市立5校が実施。これまで手書きを持参していた願書がデジタル端末で清書、ネットを通じて提出できるようになり、岡山工業高(岡山市北区伊福町)では、教員がパソコンで願書の確認作業を進めていた。

 県教委は今回、ミス防止のための経過措置として中学校側に願書のコピーや調査書の持参を求めている。同校に訪れた赤磐市立中学校の女性校長(58)は「手続きがかなりスムーズになった。全ての手続きがネットで完結できればさらに負担の軽減につながると思う」と話した。

 生徒の多様な能力や適性をみて選抜する特別入試は、共通の学力検査と面接に加え、各校が独自に作文などを課す。定員枠は普通科が30~50%、専門学科と総合学科は50~80%の範囲内で各校が自由に設定。玉野光南体育科と井原地域生活科は全員を特別入試で選抜し、中高一貫校の天城と津山の理数科も内部進学者以外は特別入試で選ぶ。

 出願状況は県教委が29日に公表。合格内定者には2月16日に中学校を通じて通知する。

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