宇都宮市上戸祭町の住宅で7日深夜、保育園児の兄弟2人の遺体が見つかった事件で、宇都宮中央署は24日、長男に対する殺人の疑いで母親の宇都宮市、パート従業員の女(33)を逮捕した。調べに対し「私がやったことに間違いない。子どもの首を絞めて殺し、自殺しようとしたが、死にきれなかった」と供述しているという。同署は女が無理心中を図ったとみて、次男に対する殺人容疑も捜査している。
逮捕容疑は、7日正午ごろから午後10時ごろまでの間、同市内またはその周辺で、長男(4)の首を絞めて窒息死させた疑い。
捜査関係者によると、兄弟の遺体の首にはひも状のもので絞められたような痕があったという。
同署によると、女は家族関係に悩んでいたとみられる。夫に宛てた遺書が自宅から見つかっており、複数枚の紙に悩みや家族への謝罪のような内容が書かれていた。
7日午後10時ごろ、長男と次男(2)、女の3人が1階リビングで並んで倒れているのを帰宅した夫が見つけ、119番した。救急隊員が兄弟の死亡を確認。女は包丁で自ら腹部を刺したとみられ、意識不明の状態で搬送され、その後意識が戻った。同署は回復を待って殺人容疑で逮捕した。
女の逮捕の一報を受け、近所に住む女性は「明るくて愛想の良いママという印象だった。何かトラブルがあったのかは分からないが、子どもがかわいそう」と声を落とした。