明治座創業150周年ファイナル公演 舞台「メイジ・ザ・キャッツアイ」  来生愛役 剛力彩芽インタビュー

明治座創業150周年ファイナル公演 舞台「メイジ・ザ・キャッツアイ」が`24年2月6日~3月3日に明治座にて上演される。今回の舞台版は、明治座の創業された明治時代に設定を変えて、怪盗キャッツアイの3姉妹が鮮やかな盗みの大一番を披露するオリジナルストーリー。
怪盗キャッツアイの3姉妹、藤原紀香(来生瞳)、高島礼子(来生泪)、剛力彩芽(来生愛)。
そして舞台版オリジナルキャラクタ―で栞についている執事役の美弥るりか、来生瞳の恋人で警察官・内海俊夫役に染谷俊之、内海の後輩刑事・平野猛役に上山竜治、三姉妹の父親ミケール・ハインツ役には長谷川初範、舞台オリジナルキャラクターの車椅子に乗った謎の少女・栞役役に新谷姫加。脚本の岩崎う大、演出・共同脚本の河原雅彦。来生愛役の剛力彩芽さんのインタビューが実現した。

ーーオファーを受けた感想は?

剛力:素直に嬉しかったですし、加えて明治座さんは初舞台を踏んだ思い出深い場所。しかもまたさらに、創業150周年のファイナル公演に呼んでいただけたというのが何よりも嬉しいです。そして『キャッツ・アイ』をやるらしいですって聞いて。「え、明治座でキャッツ・アイってどういうことなの?」って(笑)。内容をよくよく聞いてみれば明治時代に三姉妹が出て、というのが面白いなと。想像できないものがくっついた感じ(笑)。そのときには藤原紀香さんも高島礼子さんはすでにキャスティングが決まっていて。そんなお姉さんたちと共演できるなんてなおさら楽しみ、と思いました。

ーーたしかに、お姉さん2人、とても頼もしいですね。

剛力:ね!本当に頼もしいです。

ーー原作自体を知ったのはいつごろ?

剛力:いつでしょう? アニメは気づいたら観てた感じ。あとはやっぱり、音楽、主題歌のイメージが強いですよね。漫画をちゃんと読んだことがないので、これからしっかり「愛ちゃん」のキャラクターを原作から掴んで育てていきたいなと思います。

ーーやっぱり、アニメがすごいヒットしましたね。主題歌も……。

剛力:ですよね。誰もが知っている、印象的ですよね。

ーー原作は、1983年と剛力さんが生まれるよりずっと前。その後アニメで、実写映画にもなりましたけれど、そのときも藤原紀香さんが出演されていたんですよね。

剛力:そうそう。そのときは泪姉さんだったんですよね、紀香さん。

ーー共演者の方々の印象は?

剛力:長谷川さんは『No.9–不滅の旋律–』でも共演させていただきまして。今回も「また会えたね」って声を掛け合いました。とてもチャーミングな方で、大好きなんです。今回もお父さん役ですけど、また違った感じで楽しみですね。ほかの皆さんもすごく個性的。「これは稽古が濃いものになりそう」と思ったし、「100%のものを出し合ったら楽しいだろうな」とも。思い思いのキャラクターをやられるじゃないですか。まずそこだけで一つ作品ができあがるというか、濃いキャラクターが勢ぞろいしていますよね。私にとって久しぶりの舞台なので、はじめはドキドキしていたんですけど。今ではもう楽しみしかないです(笑)。

ーー今回の面白み、見どころは?

剛力:脚本がかもめんたるのう大さんで。どういうふうになるんだろう、と思っていて。お笑い要素は絶対入ってきそうだし(笑)。とはいえ、ちゃんと『キャッツ・アイ』のベースは守りつつ、うまく舞台の特性を活かしたセリフの入れ方だったりもあって。絶妙なんですよね。本を読んでるだけでも、おもしろいんですけど、これを芝居で自分たちがやるとなると「すごく難しいじゃん!」というところがたくさんあるんです。それでいて、まじめなところもあるし、ストーリーもありつつおもしろいものがポンポン入ってくるから。そこもやっぱりちゃんと、まじめにやらないと生きてこないなと思うんですよね。そしてダンス、歌、ショー、そういう要素が盛りだくさん。なので「稽古、どうなっちゃうんだろう」と不安と期待が入り混じっています(笑)。観に来ていただいたお客様には『キャッツ・アイ』の物語として受け取ってはもらえると思いますし、シンプルに面白さも感じてもらえるんじゃないか、いい意味で考えすぎずに楽しんでもらえる作品になると思います。

ーー明治時代、という設定がびっくりですよね。

剛力:明治時代と『キャッツ・アイ』をどう組み合わせていくんだろう、というのはありましたよね。でも、ちゃんと三姉妹は明治時代に存在していた、ということで(笑)。

ーーそこがおもしろいところですね。

剛力:そうですね。ある意味、『キャッツ・アイ』の時代背景と明治時代の背景。それぞれのニュアンスが交わることで、よりアニメっぽいような気もします。もしかしたら。舞台では「明治時代にそんなのあったっけ」とツッコミを入れたくなるようなのもあったりしますし(笑)。

ーーでは、最後にメッセージを。

剛力:やっぱり、これは「お祭り」なんじゃないかなと思います。2023年でようやく、人と集まる機会も増えましたし。みんなで盛り上がるのがやっとできるようになってきましたよね。もちろん、まだまだたいへんなところもたくさん残っていますけれど、ようやく日常を取り戻しはじめたわけで。それで、人と関わったりとか、大切な人と一緒に過ごすとか、改めて素敵なことだなと思えるこの感覚に、ふさわしい舞台なんじゃないのかなと思っています。まだ全然、どうなるかわからないですけど。面白い場面で、つい隣の人と手を取って笑ってしまったりとか。初めましてなのに「楽しかったね」と感想を言えるような、そういう作品にできたらいいなと思っています。まずは、劇場に来ていただければ自然と楽しいとか、幸せだなとか、人との距離感とか、感じていただけるんじゃないかなと思います。私が演じる愛ちゃんなだけに、「愛」があふれている作品になったらいいなあと。まあ、愛ちゃんはわんぱくな女の子なんですけどね(笑)。

ーーありがとうございました。公演を楽しみにしています。

<会見レポ記事>

概要
公演名:明治座創業150周年ファイナル公演 舞台「メイジ・ザ・キャッツアイ」
日程・会場:2024年2月6日〜3月3日 明治座
原作:北条司『CAT’S♥EYE』(コアミックス)
脚本:岩崎う大(かもめんたる)
演出・共同脚本:河原雅彦
出演:藤原紀香・剛力彩芽/染谷俊之 上山竜治/長谷川初範/
川久保拓司 佃井皆美 新谷姫加 / 美弥るりか / 高島礼子
≪アフターイベントゲスト≫
2月12日(月)17時公演:河原雅彦
2月17日(土)17時公演:七海ひろき
2月20日(火)17時公演:船越英一郎
2月23日(金)17時公演:コロッケ
2月24日(土)17時公演:檀れい
2月27日(火)17時公演:松平健
3月1日(金)17時公演・2日(土)17時公演:荒牧慶彦
料金:(税込)
12:00開演:S席(1・2階席)13,000円 A席(3階席)7,000円
17:00開演・千穐楽(3/3昼):S席(1・2階席)13,500円 A席(3階席)7,000円
公演問合:03-3666-6666 (10:00~17:00)

公式サイト:https://www.meijiza.co.jp/info/2023/2024_02/

取材:高浩美
構成協力:佐藤たかし
撮影:金丸雅代

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