核実験場、85年ごろ建設開始 北朝鮮、衛星写真で米分析

1987年9月23日、フランス国立宇宙研究センターが撮影した北朝鮮北東部豊渓里の衛星写真。中央右と同上に核実験用の坑道となる位置が記されている(CSIS/Beyond Parallel提供・共同)

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は北朝鮮北東部豊渓里の核実験場を巡り、機密解除された米中央情報局(CIA)などの過去の衛星写真を分析した結果、1985年ごろに本格的な建設が始まった可能性があると24日までに明らかにした。「核保有を目指す北朝鮮の初期の野心を示す」としている。

 2006年から計6回の核実験が実施された実験場の建設当初の様子が判明するのは異例だ。北朝鮮では、1986年に北西部寧辺で核兵器用のプルトニウムが生産できる実験用黒鉛減速炉が稼働。並行して核実験場の建設が進められていたもようだ。

 CSISは、84年10月の写真と87年9月の写真を比較した。

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