「おむつのサブスク」スタートへ 月額2508円でおむつとおしり拭きシートが使い放題 登園状況を管理するデジタル化も進む【長野・中野市】

保育施設で進むデジタル化。中野市ではおむつを定額利用できるサブスクリプションが試験的に始まります。

中野市のひらおか保育園。0歳~5歳までの115人が通う公立保育園です。おむつ替えの時間…よくみると、マジックで名前が…

■楠原由祐子アナウンサー
「これまでは1枚1枚名前の書いたおむつを持参し、使ったおむつは保護者が回収していた。こうした親の負担を軽減する取り組みが中野市でスタートします。」

この保育園で来月から試験的に始まるのが、定額料金で使える「おむつのサブスク」。月額2508円(税込み)で紙おむつとおしり拭きシートが使い放題!つまり保護者が園に持参する必要がありません。
また去年4月から使い終わったオムツを保育施設で回収し処分しています。

■保護者
「お手頃かもと思って、それで名前を書く手間が省けるなら利用したい。」

一方でこんな意見も…
■保護者
「保育料プラスサブスク代…休んだりしてもかかっちゃうからどうしようかな」

体調不良などで登園日が少なくなっても金額は変わらないため、割高に感じる保護者もいるようです。
中野市では「おむつのサブスク」を含めた施設運営のデジタル化を進めています。2020年から市内9つの園で導入したICT=情報通信技術サービス「コドモン」。保護者はアプリから24時間いつでも欠席の連絡ができます。

■保護者
「休みの連絡とかはかなり便利。予定が決まった時に連絡できる。朝の忙しい時間に電話しなくて良いので楽。」
■保護者
「どこにいてもスマホで確認できるし、紙も家にたくさんたまらないからありがたい。」

コドモンでは「園便り」の配信や園児の成長記録の他、今後は登園・降園の状況もオンライン上で管理できます。
導入のきっかけは2019年の台風19号災害でした。

■ICT化を進めるNTT東日本地域基盤ビジネスグループ 當田桃花さん
「保護者と緊急連絡をする連絡網の確立が出来ていなかったので、台風災害を踏まえて中野市ではすぐにデジタル化に踏み切った。」

2022年、静岡県の認定こども園で女の子が通園バスに置き去りにされ亡くなった事件。女の子の不在を把握していたのにも関わらず保護者への確認を怠っていたことが分かりました。

■保育士・関佳美さん
「電話をとって欠席の園児の情報を一番離れたクラスの先生に伝えにいく手間がないし、タブレット一つでどのクラスのどの子どもが休みかわかるので、現場にいる子どもから目を離さず管理ができて、時間短縮で子どもの安全を守りながら保育できる。」

中野市では去年起きた市内の立てこもり事件の際にも、コドモンを通じて保護者に情報発信しました。利便性の向上だけでなく子どもの安全を社会全体で守る仕組み作りにも役立っています。

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