五條市に新たな防災拠点 防災ヘリポートなど新設 防災力の強化へ

県は24日、事業予算の執行を停止していた五條市にある大規模広域防災拠点の用地に紀伊半島最大級の防災ヘリポートなどを整備すると発表しました。

五條市にある大規模広域防災拠点の用地を巡っては災害に備え、2000メートル級の滑走路の設置などが計画されていましたが、山下知事は2023年6月、予算の執行停止を発表していました。

山下知事は24日、その用地を活用し防災ヘリポートなどを整備すると発表。防災ヘリポートはおよそ1ヘクタールの規模で大型ヘリの離着陸が可能です。災害が発生した際、県内の避難所などへの非常用電源の運搬などに活用する予定で2025年度中には工事に着工したいとしました。ほかにも、備蓄用倉庫や面積25ヘクタール以上の大規模な太陽光発電施設を整備。災害時、ヘリや電気自動車などを用いて避難所などに電力を供給し早期に被災者の生活環境改善を目指します。

また、山下知事は橿原市にある県立橿原公苑を「中核的広域防災拠点」として位置付けると発表。県立橿原公苑に新設するアリーナを「物資輸送拠点」に、また陸上競技場を「航空搬送拠点」とし、ほかにも「進出拠点」や「救助活動拠点」として活用します。また今後は橿原市と調整をし橿原運動公園についても、橿原公苑と共に「中核的広域防災拠点」として、一体的に進めていきたいとしました。

山下知事

「県内で多大な被害を被った場合には県内の力だけでは不足するため全国から多くの人員や物資の救援を受ける必要が生じます。さらなる防災力の強化に取り組んでまいりたいと考えております。」

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