【能登半島地震】広島の薬剤師が被災地で活動

能登半島地震により避難生活を余儀なくされている人たちに薬を届けるため、県内の薬剤師が交代で被災地に入っています。最初に派遣された男性に現地での活動について聞きました。

■広島県薬剤師会 災害対策委員会串田慎也 委員長

「(かつての災害で)自分の疾患の薬が手元にないという話が多く聞かれた。今回能登も同じような状況が想定された」

尾道市の薬局に勤務する薬剤師の串田慎也さんです。今月12日、広島県薬剤師会による被災地への派遣メンバーとして広島を出発。移動可能な薬局車両で石川県珠洲市に入りました。およそ80種類の薬品を積み込んだ車両を医療チームの拠点となる施設に停め、17日まで薬の調剤を続けました。

■串田さん

「粉薬のパックですね、パックするのをまず主にしていた。粉薬が必要な場合はお子さん、体重あたりの量がそれぞれ変わってくるので量の調整が必要な場合は粉薬を使う」

避難所に身を寄せる多くの高齢者が何らかの疾患を抱え、薬を必要としていました。

■便秘薬受け取った避難者

「便が出なくてつらいのが苦痛だった」Q安心した?「安心しました」

■串田さん

「一番多いのは血圧の薬、糖尿病は患者さんの数が多い薬っていうので(必要で)あるのかなと思う。(お薬)手帳を持ってくる方はそこまで少なくはないという印象。何も全くわからないという事例の方が少ないのかなという印象」

「お薬手帳」は、災害時でもスマホなどで確認できるよう備えておくことが大切だと言います。

■串田さん

「最近は電子お薬手帳スマホの中に入るアプリのお薬手帳がある。お年寄りの方だとスマホは使えないアプリなんて分からないという方は、ご家族の方がお薬手帳の画面か薬局でもらっている薬の説明書、これの写真だけを撮ってもらうとかそうすればその(写真の)中を見れば何の薬を飲んでいるかという証拠は残る」

今も県内の3人の薬剤師が、被災地で支援にあたっています。そして、串田さんはあすから、再び石川に向かいます。

《2024年1月24日放送》

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