猫の寿命が縮まる『タブーな飼い方』5選とその理由 猫ファーストと心得るべし

1.家の外に自由に出られる

猫が家の外に自由に出られるような飼い方は危険です。交通事故や迷子になるリスクをはじめ、野良猫や他の動物との接触によるケガや感染症などの危険性もあります。

一般社団法人ペットフード協会の調べによると「家の外に出ない猫」の平均寿命は16.02歳であり、「家の外に出る猫」の平均寿命は14.24歳であることがわかっています。家の外に出る猫の場合は2歳近くも平均寿命が短くなるのです。

外に出すということは、愛猫の寿命に直結します。「狭い室内で飼うのはかわいそう…」と考える人もいるかもしれませんが、猫は狭い縄張りの中でも十分に満足できる動物です。愛猫といつまでも一緒にいたいと願うなら完全室内飼いを徹底しましょう。

2.不健康な食べ物ばかり与える

人間の食べ物や、栄養バランスに偏りのある食べ物ばかりを与えてはいけません。なぜなら人間用の食べ物の中には、猫にとって有害なものが含まれている場合があるからです。

たとえば、玉ねぎやニラなど。これらには猫の赤血球を破壊してしまう物質が含まれており、呼吸困難や貧血などを引き起こし、最悪の場合、命を落とす可能性さえあります。たとえ愛猫が欲しがったとしても、危険をおかしてまで人間用の食べ物を与える必要はないでしょう。

そして、栄養バランスに偏りのある食べ物ばかり与えていると、肥満や栄養失調を引き起こす可能性があります。猫に健康的な生活をおくってもらうには「総合栄養食」のようなバランスのとれたフードが必須です。愛猫の年齢や健康状態に合わせて適切なフードを選んであげてください。

3.スキンシップをとらない

スキンシップ不足も猫の寿命に大きく関係します。その理由は、飼い主さんとスキンシップをとれないと猫は強いストレスを感じるからです。

猫はひとりでも上手に留守番ができると言われていますが、実は猫も寂しさを感じています。飼い主さんが帰宅すると嬉しそうに駆け寄ってくる猫も多いですよね。

もしそこで飼い主さんがスキンシップを拒んだら、猫は強いストレスを感じるでしょう。強いストレスの代償として問題行動を起こす可能性もあります。

過剰なグルーミングにより皮膚炎になったり、毛布を引きちぎって飲み込んだことで腸閉塞を引き起こすかもしれません。日々のスキンシップは、猫の寿命にも大きく関わることを十分理解しておきましょう。

4.猫の身の回りを清潔に保たない

猫は清潔を好む動物であり、常に身の回りを綺麗にしてあげる必要があります。たとえばトイレです。トイレが不衛生だと猫は用を足すのを我慢するようになります。これにより、膀胱炎や尿路結石症などの泌尿器系の病気を引き起こすことがあります。

泌尿器系の病気は、猫の命にも関わる重大な症状になりかねません。猫のトイレは常に清潔に保ち、猫が我慢することのないように配慮しましょう。

その他にも、寝床を綺麗に掃除したり、ブラッシングをしてあげることも大切です。これらは皮膚病の予防や早期発見にもつながります。愛猫が病気で苦しまないように、猫の身の回りの清潔を保つようにしましょう。

5.避妊・去勢手術をしない

必須ではないものの、子猫を望まない場合は避妊・去勢手術をしたほうが良いでしょう。なぜなら避妊・去勢にはさまざまなメリットがあるからです。

たとえば「生殖器系の病気の予防」ができることです。オス猫は精巣の病気を、メス猫は卵巣や子宮の病気を予防できます。また特にメス猫の場合は「乳腺腫瘍」の予防にも高い効果が期待できます。

乳腺腫瘍とは、乳腺にできる腫瘍のことで、早期に避妊手術をしないメス猫に多く見られる病気です。リンパ節や肺への転移も多く見られ、8〜9割が悪性と言われてる危険な病気です。

1回目の発情期を迎える前に避妊手術を行うことで、発生リスクを0.5%に抑えられると言われているため、適切な時期に避妊手術を行うことをおすすめします。

まとめ

猫のタブーな飼い方を5つご紹介しました。家の外に出したり、不健康な食べ物を与え続けるのは、猫の寿命を大きく縮めます。また「スキンシップをとらない」「猫の身の回りを清潔に保たない」「避妊・去勢手術をしない」なども猫の寿命を縮める要因になるでしょう。

家の外に出さないことや、避妊・去勢をすることをかわいそうと感じる人もいるかもしれません。しかし、猫に健康で長生きしてもらうには、そういった飼い方は必要なのです。いつまでも愛猫と一緒に暮らせるように、正しい知識を身につけて飼育してくださいね。

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