真鶴の高齢者交流2施設廃止へ 老朽化で23年度中に 後継は造らず別施設で代用

老朽化により廃止が決定した「老人憩の家 真崎荘」=真鶴町岩

 神奈川県真鶴町は24日、「老人憩の家 真崎荘」(同町岩)と「老人憩の家 風外堂」(同町真鶴)について、本年度中に廃止すると発表した。両施設とも後継施設は造らず、別の施設で代用する。

 両施設ともに木造平屋で建築後50年以上が経過しており、老朽化が目立っているという。真崎荘は過去の台風で屋根が剝がれ落ち、耐震強度が基準を満たしておらず、風外堂は敷地内のコンクリート擁壁から土砂流出が発生し、建物倒壊の危険もあるとされている。

 小林伸行町長は22日の町議会全員協議会で、両施設とも小規模な修繕で対応できる状況ではないと判断、「利用者の安全面からも公共施設として提供するのはふさわしくない」と廃止の理由について説明した。町議からも「どちら(の施設)も状況からして使用を止めざるを得ない」と理解する声が上がった。

 町健康長寿課によると、両施設とも現在の主な利用者は町内の老人クラブだが、利用数は月2、3回程度だった。今後は別の施設を提供し、跡地は他の用途への転用を図る予定。

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