ケーズHD首位堅持 パソコンや冷蔵庫好調 22年度 茨城県内企業売上高ランク

2022年度茨城県内企業売上高ランキング

民間信用調査会社の東京商工リサーチ水戸支店がまとめた2022年4月期から23年3月期までを対象とする茨城県内企業売上高ランキングによると、家電量販店大手のケーズホールディングス(HD、水戸市)が6309億9200万円で17年連続となる県内首位の座を堅持した。上位10社のうち、今回調査では1社を除く9社が前年同期比で増収という。新型コロナウイルスの影響が薄らぎ、業績にプラスに働いたとみられる。

ケーズHDは、電気代高騰や物価高の影響で、家電品への消費マインド低下や買い控えの影響があったものの、パソコン・情報機器や冷蔵庫、洗濯機が好調だった。店舗は直営18店を新規出店した。23年3月末時点で店舗数は550店となり、積極的な出店戦略も売り上げに貢献した。

2位は食品スーパーのカスミ(つくば市)で、2845億6200万円。プライベートブランド(PB)の「MiiL KASUMI」の販売、独自商品の品ぞろえ強化に取り組み増収につなげた。今後も売り上げに占めるPB比率を高め、利益率も改善する方針。

3位は常陽銀行(水戸市)で、1906億7100万円。取引先の持続的な成長に向けた支援メニューを充実させたほか、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するウェブサービスを始めるなど事業領域の拡大に取り組んだ。

同支店によると、ランキング上位10社の内訳は、小売りと製造がそれぞれ4社ずつ、金融とサービスがそれぞれ1社ずつ。同支店は「新型コロナの影響が和らぎ、人々の外出が増えたことや企業の価格転嫁が進んでいることが表れている」と分析した。

ランキングは県内に本社や本社機能を置く企業を対象に各社決算を調査し、売上高は単体決算を参照した。

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