「グレイトギフト」で連ドラ初レギュラーの見取り図・盛山晋太郎を直撃! 「芸人だからって犯人じゃないと思わないでください!」

テレビ朝日系のドラマ「グレイトギフト」は、「ラストマン-全盲の捜査官-」「マイファミリー」「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(すべてTBS系)などを手掛けた脚本家・黒岩勉さんが、大学病院を舞台に描く完全オリジナルのサバイバル医療ミステリーです。

先日放送された第1話では、ラストで殺人球菌“ギフト”の新たな犠牲者が出ることに。その大波乱の展開に視聴者から多くの反響の声が集まっています。そんな本作では、多彩なキャストがドラマを盛り上げています。その1人が見取り図・盛山晋太郎さん。今作で連続ドラマ初レギュラー出演を果たした盛山さんが、撮影の裏で感じていたさまざまな思いを明かしてくれました。

――ドラマもいよいよスタートしました。今作で連ドラ初レギュラー出演になりますが、撮影の感触はいかがでしょう?

「毎回撮影は緊張しますよ。ドラマの出演が決まった時も周りから『すごいな』と言われながらも、『なんで?』『お前が医者?』と言われて。みんなびっくりしていました(笑)」

――「見取り図じゃん」(テレビ朝日系)ではナイツ・塙宣之さんから三つのアドバイスをもらっていましたが、実際にそれが撮影現場で生きたことは…。

「塙さんはしっかり教えてくれましたけど、何も実行しなかったですね(笑)。相関図も書かなかったですし、『M-1グランプリ』も思い出さなかった。『M-1グランプリ』の舞台と比べても、ドラマの撮影現場は緊張の度合いが全く別です。月とワゴンRぐらい違います」

――クランクインした当初はどんな心境でしたか?

「クランクインした時のことは今でも覚えています。反町隆史さんをはじめ、ものすごい数のスタッフさんがいて、ほんまにバラエティーと違くて…。何回も同じシーンを撮るので、そこにドギマギしていましたけど、それは役者の皆さんにとっては当たり前のことで、ずっと刺激的な現場でしたね」

――今回、“憧れ”と言い続けている反町さんと共演して、率直に感じたことを教えてください。

「お顔をちょっと近づけたりするシーンがあるんですけど、『首筋にほくろあるんだ』『耳の形こんな形なんや』とか、正直そういうのばかり見ていました(笑)。撮影の合間もしゃべらせてもらって、有馬記念の時も撮影中だったので、反町さんと『買うの?』『買いますよ。やられますか?』みたいな、そういう何げない会話をしています。もちろん緊張はしているんですけど、毎回『反町さんすごいな』と俯瞰(ふかん)して見ている自分がいるので、『有馬記念の話してるやん』『琵琶湖の話してるやん』『ここのご飯食べに行ったと言ってらっしゃる』と感じていますね。1年前だと考えられないですから、ほんまにランプの魔人にお願いするくらいのことがかなった感じです」

――実際に共演されて、反町さんの魅力をあらためてどのように感じましたか?

「トップオブトップの俳優さんだなと思いましたね。今回の台本、医療用語満載で本当に難しいんですよ。でもそれが当たり前のように(頭の中に)入っていて、その中でご自身の色を出しながら藤巻(達臣)先生を作っていっているなと。それはもう誰にも手をつけられない領域だと思います。藤巻先生がそんなに明るいキャラクターじゃないので、現場で撮影が始まったらバチっと変わるんですよ。格好よかったですね」

――今作の役の関係でいうと、盛山さん演じる伊集院薫が反町さん演じる藤巻を心の中で見下している設定ですが、演じていて難しさはありませんでしたか?

「憧れの反町さんを見下しているというか、ちょっとなめてますからね。でも、そのシーンを撮る前は、反町さんが徹底的にアドバイスをくれて教えてくれたりして、緩急がすごかったです。『ここのシーンはこうしていこうか』『こういう立ち位置の方がいいよ』『この方がリアリティー出るよ』みたいな会話もあって。1時間ちょっと教えてくれたんですけど、とんでもないレッスンでした。本当なら3000万ぐらい払わなあかんのちゃうかな?(笑)」

――他の共演者の方とのエピソードはありますか?

「波瑠さんと小野花梨さんと3人で居酒屋に行くシーンがあるんですけど、合間は裏でずっとしゃべっていました。『今、女優さん2人と飲んでる』って感覚でしたね。撮影で目の前に鍋があったんで、僕が波瑠さんに『普段、何食べてるんですか?』と聞いたら『お鍋食べます』『へぇ、何鍋ですか?』と…何の話してんねんって感じですよ(笑)。小野さんとも2人で話したりしましたね」

――撮影現場の雰囲気がすごく温かいのが伝わってきます。

「ほんまに僕は留学生みたいな感じでしたけど、反町さんも波瑠さんも小野さんもみんな優しかったですね。波瑠さんなんて透明感すごいじゃないですか。近くで見たら透き通って見えましたもん(笑)。佐々木蔵之介さんとも関西弁のことを話しましたね。普段はめちゃめちゃ京都の言葉を使っているんですけど、東京で長いことお仕事されているので、本番が始まったら訛りなんてみじんも出ないので、すごかったです」

――初めてのドラマの現場で、役を演じることで新しい発見もあったのではないかと思います。盛山さんが思う“ドラマで役を演じる魅力”を教えてください。

「ほんまに一生懸命やったんで、自分の演技が『良かった』ってことはないですけど、コントとか漫才と違って、別人を演じていることもあって、そういう面では英会話を習っているような、すごく勉強になりました。でも、所々素の自分みたいなしゃべり方をしてしまったので、全くの別人を演じることには悪戦苦闘もしましたね」

――制作発表記者会見では今年の目標について「アクター」とお話されていましたが、今後出てみたい作品やジャンルはありますか?

「他局でもいいですか? 今年の春に『GTOリバイバル』(カンテレ・フジテレビ系)があるじゃないですか。なんとか追撮などで入れてくれへんかなと」

――すでに特報映像は解禁されていますが…(笑)。

「予告映像見られました? 『藤巻先生どこいったん? 別人すぎん?』って思いましたもん。やっぱり役者さんってすごいです。でも、『GTO』に出られたら、もう一丁上がりですよ!」

――今作では反町さんとは同じ病理医という立場でしたが、次に反町さんと共演する時はどんな関係性の役を演じたいですか?

「じゃあ…彼女にしましょうか(笑)。うそです、それはちょっと気持ち悪すぎるので…やっぱり後輩でいたいですね。今回の伊集院と違って、(反町の演じる役に)ほんまに憧れている人の役だったらスッと入ってくると思います。その時は、SHISEIDO MENを塗りまくって撮影に臨みたいと思います」

――では、最後に今後の「グレイトギフト」の見どころを教えてください。

「犯人が誰なのかを考察しながら見てほしいですね。違うドラマですけど、『テセウスの船』(TBS系)で霜降り明星のせいやが犯人だったパターンもあったじゃないですか。芸人だからって犯人じゃないと思わないでください! 反町さんは(制作発表記者会見で)キーマンとおっしゃってくれましたけど、キーマンどころか映画『タイタニック』でいうローズぐらいの位置なので。ぜひ考察をしながら僕がどうなっていくのか、僕が犯人なのかどうか、ぜひチェックしてください」

【プロフィール】

盛山晋太郎(もりやま しんたろう)
1986年1月9日生まれ。大阪府出身。お笑いコンビ「見取り図」のツッコミ担当。主な出演番組に「1泊(わんぱく)家族」「見取り図じゃん」(ともにテレビ朝日系)、「ラヴィット!」「ジョンソン」(ともにTBS系)ほか。

【番組情報】

木曜ドラマ「グレイトギフト」
テレビ朝日系
木曜 午後9:00〜9:54
※放送終了後、TVerで最新話を見逃し配信
※TELASAでは全話見逃し配信

取材・文・撮影/平川秋胡(テレビ朝日担当)

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