天願氏の当選無効が確定 沖縄・うるま市議選で最高裁 票の再点検で当落が逆転 伊礼氏が当選

 2022年10月の沖縄県うるま市議選で当選後、県選挙管理委員会の裁決で当選無効とされた天願浩也氏(31)が裁決の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(渡辺恵理子裁判長)は24日までに、天願氏の上告を退ける決定をした。17日付。裁決は正当などとして請求を棄却した昨年9月の福岡高裁那覇支部判決が確定した。天願氏の当選は無効となり、次点で落選した伊礼正氏(70)が当選人となる。

 うるま市選挙管理委員会は29日に選挙会を開く予定で、伊礼氏の被選挙権などを確認し、正式に当選人として決定する。市選管は23日、天願氏の当選無効の告示を市役所内に掲示した。

 22年のうるま市議選で天願氏と伊礼氏は2.197票差となり、伊礼氏が異議を申し立てた。県選管は23年3月、再点検や審査で伊礼氏側が4票増えたとし、天願氏を当選無効とする裁決をした。天願氏側は得票が有効か無効かの判断に誤りがあると指摘していた。

 県選管の当山尚幸委員長は「1票の重みを常に意識し、今後も市町村の選挙管理委員会の支援を含め、選挙の適正な管理執行に努める」とコメントした。(社会部・新垣玲央)

(資料写真)最高裁判所

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