2年連続で出版販売額減少 雑誌苦境、物価高が影響

 23年の出版物(紙と電子の合計)の推定販売金額が前年比2.1%減の1兆5963億円となり、2年連続で前年割れしたことが25日、出版科学研究所の調査で分かった。「週刊朝日」などの休刊、合併号で刊行本数を減らす動きなど、雑誌を巡る苦境が目立った。物価高の影響が大きいとみている。

 研究所によると、紙の出版物(書籍と雑誌)は6%減の1兆612億円。このうち書籍が4.7%減の6194億円。文芸書は1%増で、村上春樹さんの新作「街とその不確かな壁」などのヒットがプラス材料に。学習参考書も健闘した。

 雑誌は7.9%減の4418億円。週刊誌は11.3%減と、5年ぶりに1割を超える落ち込みとなった。

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