重岡大毅、西野七瀬、中条あやみ・・・ みんな犯人に見えてくる? 「ある閉ざされた雪の山荘で」本編映像

東野圭吾の同名長編小説の映画化作「ある閉ざされた雪の山荘で」(公開中)から、劇団「水滸」の次回公演の最終オーディションという指示を受けて山荘に集められた7人のメンバーたちの、不穏な空気漂う1日目の夜の様子を描く本編映像が公開された。

「大雪に閉ざされて外部と連絡ができない」という設定を与えられた彼らは、それぞれの部屋で1日目の夜を過ごすことになる。劇団「水滸」の過去の公演のパンフレットを見つめる主人公・久我和幸(重岡大毅)の視線の先には、圧倒的な演技力を持つ天才女優でありながら、なぜか今回のオーディションには参加していない麻倉雅美(森川葵)が。真面目で優しい劇団のリーダー・雨宮恭介(戸塚純貴)はノートにペンを走らせ、唯一劇団員でない久我について「どのレベル…?」と疑問を書き込む。一方で、強烈な存在感を放つクセあり怪優・田所義雄(岡山天音)は、ベッドの上に落ちているホコリに気づくと、念入りに取り除く神経質な姿を見せる。

そのころ、田所が思いを寄せるお嬢様女優・元村由梨江(西野七瀬)は、早々にアイマスクをつけてベッドで眠り、由梨江と同室である超勝気な女優・笠原温子(堀田真由)はひとりでピアノを演奏している。一方で、直前に温子と口論をしたばかりの中西貴子(中条あやみ)は、自分の部屋に戻ったものの、まだ不満を残している。そして、常に中心にいる劇団のトップ俳優・本多雄一(間宮祥太朗)は、過去の公演の集合写真を、意味深な目で見つめている。

そんな彼らの様子を観客が同時に把握するため、映像の最後には建物の見取り図のような線だけで描かれた空間で描く俯瞰(ふかん)シーンが収められている。この撮影方法について、飯塚監督は「誰がどの部屋で何をしているのか、一枚画で見せたいと思ったんです」「物語の中であっても、登場人物たちにはルーティンが必要です。朝は食堂に集まり、夜になったら各部屋に戻る。その中で変化していく。誰かが誰かに疑念を膨らます。同時にお客さんも疑念を持つ。持ちつつ、自分の思考を整理し、推理する。そんな時間をつくるためのカットでもあります。誰かと誰かがすれ違えば何か話すだろうし、隣の部屋から音が聞こえてくれば、それを聞こうと耳を澄ます。とは言え、ひとつの画面の中で同時に起こるので、人によって違うものを観ているだろうし、そのことで次の展開を観る視点も変わってくるはずです」と語っている。

「ある閉ざされた雪の山荘で」は、登場人物が全員役者で、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定の作品。劇団に所属する役者7人に届いた、4日間の合宿で行われる最終オーディションへの招待状。新作舞台の主演を争う最終選考で彼らが“演じる”シナリオは、「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件だった。出口のない密室で一人、また一人とメンバーたちが消えていく。主演は、映画単独初主演となる重岡大毅。メガホンを取ったのは、「荒川アンダーザブリッジ」「ステップ」「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」などの飯塚健監督。

【作品情報】
ある閉ざされた雪の山荘で
公開中
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024映画『ある閉ざされた雪の山荘で』製作委員会 ©東野圭吾/講談社

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