今季最強寒波の後は“10年に一度の高温傾向” 寒さが一気に緩むため積雪多い地域はなだれに注意を スギ花粉の飛散開始時期は例年より1週間~10日ほど早い

今シーズン最も強い寒気が流れ込み、各地で記録的な大雪になっています。
福井県や滋賀県では、短時間で多くの雪が降り「顕著な大雪に関する気象情報」が相次いで発表されました。

岐阜県関ケ原町では、24日午後1時までの6時間に49センチの雪が降り、1980年の観測開始以来最も多い降雪を観測。名神高速道路では、立ち往生が発生しました。

その寒気から一転、今度は記録的な高温です。

25日(木)に気象庁から「高温に関する早期天候情報」が発表されました。
この情報は、その地域・時期としては、10年に一度しか起きないような著しい「高温」が予想された場合に、6日以上前から注意を呼びかける情報です。

<5日間平均気温> ■1月31日(水)頃~
東海・近畿・中国 +2.3℃以上
四国・沖縄 +2.4℃以上
九州北部 +2.9℃以上
九州南部・奄美 +3.0℃以上

■2月1日(木)頃~
関東甲信 +2.4℃以上

■2月3日(土)頃~
東北 +2.2℃以上
北陸 +2.4℃以上

さらに、同時に発表された1か月予報では、全国的に高温傾向です。

寒さが緩んだ…と手放しで喜べない「高温傾向」

この高温傾向で、寒さが緩んだ…と手放しで喜ぶことはできません。これまで雪が一気に積もり、残っている地域では高温で雪が緩み、なだれが発生したり、融雪による土砂災害が発生したりするおそれがあり、一層の注意が必要です。

花粉症の方は、スギ花粉の飛散が例年より早く始まる所もあるでしょう。気象会社のウエザーニュースが1月17日に発表した予想では、各地で例年より1週間から10日ほど早い飛散開始となる見込みです。

【花粉の飛散開始時期】
1月下旬 東京、千葉、静岡、福岡
2月上旬 名古屋、広島、熊本、鹿児島、高知、和歌山
2月中旬 大阪、鳥取、京都、長野、福島、仙台、
2月下旬 秋田
3月上旬 青森
4月中旬 札幌

また、今後春先にかけても高温傾向が続くため、桜の開花も早くなる傾向があります。ウェザーマップが1月25日(木)に発表した桜の開花予想では、各地で平年より4日~1週間ほど早くなる見込みです。

寒気が入ったり、急に気温が上昇したり、寒暖の差も大きくなっています。体調の管理にもお気をつけ下さい。

(気象予報士・桜沢信司)

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