「サウジアラビアで苦しんだ」世界最強クラスのスター4名

昨年から今年にかけてサッカー界を震撼させたサウジアラビア。政府系ファンドが4つのクラブを傘下に収め、凄まじい投資を行って数多くのスター選手を獲得した。

それによってリーグは一気に注目を集めることになったが、その一方でサウジアラビアへ移籍したことで苦しい時間を過ごしてしまった選手たちも…。

ジョーダン・ヘンダーソン

サウジアラビアでプレーしたクラブ:アル・イティファク

サウジアラビアでの冒険がわずか半年で終わることになったイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソン。かつてリヴァプールで活躍したスティーヴン・ジェラードが監督を務めるアル・イティファクへと移籍し、週給70万ポンドとも言われた巨額の給与を約束された。

契約は3年結ばれていたものの、ヘンダーソンはサウジアラビアのサッカーに全く馴染めなかったようだ。ダンマームの暑い気温と高い湿度、観客が少ないスタジアム、そしてイングランド代表から離れてしまった事実。

さらにヘンダーソン自身はこれまでLGBTQ+(性的マイノリティー)のコミュニティを積極的に支援してきたにもかかわらず、人権問題を抱えるサウジアラビアへの移籍で「裏切られた」と激しい批判を受けることになった。

ヘンダーソン自身はこの批判を予想していなかったとも伝えられており、かなり心を痛めていたという。そしてこの冬、サウジアラビアでの契約を半年で打ち切ってアヤックスへと加入することになった。

カリム・ベンゼマ

サウジアラビアでプレーしたクラブ:アル・イティハド

いち早くサウジアラビアへと渡った元同僚クリスティアーノ・ロナウドを追うように、レアル・マドリーを退団してアル・イティハドへと加入したカリム・ベンゼマ。その給与は年俸換算ならば「世界最高額のスポーツ選手」になるほどのものだった。

2億1300万ドルとも言われる巨額の報酬を約束されたこともあり、首位のアル・ヒラルから引き離されるばかりの低迷するチームでファンの批判を集めることに。自身はそこそこの成績を収めながらも、スーパーヒーローとしては扱われていない。

この冬にはチームの練習を離れたという報道もあり、ヨーロッパへと戻りたい意志を示しているとも言われる。アーセナルやチェルシーなどが彼をローンで獲得するのではないか?という噂も流れており、このままサウジアラビアでプレーし続けるかどうかは不透明な状況にある。

ロベルト・フィルミーノ

サウジアラビアでプレーしたクラブ:アル・アハリ

ヘンダーソンとリヴァプールでチームメイトであったロベルト・フィルミーノも、もはやサウジアラビアに残る気持ちがない選手であると言われている。

アル・アハリへと加入してから最初の試合でキャプテンマークを任されてハットトリックを達成し、その前途は洋々だと思われたものの、それ以降はなんと現在までゴールなし。11月からはレギュラーの座も追われてしまい、途中出場のみとなっている。

彼自身はその状況を考えてヨーロッパなど様々な移籍先を検討しているとのことだが、先日はなんとイングランド・プレミアリーグのチェルシーが彼の引き入れを狙っているという噂も流れてた。

ネイマール

サウジアラビアでプレーしたクラブ:アル・ヒラル

最近の報道によれば、アル・ヒラルは昨年夏に獲得したばかりのネイマールとの契約を打ち切ることを考えているという。

パリ・サンジェルマンから加入した彼の給与は1億6450万ドルと伝えられており、その費用は膨大なものになっているが、ネイマール自身は10月にブラジル代表での試合で負傷してからプレーすることができず、少なくとも今シーズンは絶望という状況である。

契約解除のニュースは後にジャーナリストが「フェイクニュース」と否定したものの、実はすでにアル・ヒラルはネイマールを選手登録から外して外国人枠を空け、レナン・ロディを獲得したのだ。

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またブラジルのジャーナリストからは「実はもともとネイマールはアル・ヒラルと1年しか契約をしていない」という情報も流れており、「彼は帰国してサントスに移籍したいと考えている」というレポートも。給料が天文学的なものであるため、プレーできない中でいろいろな噂が流れているようだ。

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