J1鹿島 宮崎キャンプ 攻守の連動性図る

シュート練習に取り組む土居(左から2人目)ら=ひなた陸上競技場

宮崎市でキャンプ中のJ1鹿島は25日、ひなた陸上競技場で、攻守の連動性を図るパスゲームや8対8のミニゲームを実施した。特にミニゲームでは多くのゴールが生まれるなど、選手たちは初日よりも切れの良い動きを見せた。

午前に行ったパスゲームでは、激しい攻守の切り替えとボール保持者以外のサポートの動きを徹底的に強化。ポポビッチ監督からの「バラバラにならないように連動性を持って」という指示の下、守備側はプレスをかけるタイミングなどを確認した。

パスゲームで鍛えた点を踏まえて行った3チーム間でのミニゲームは、縦に速い展開からのゴールが目立った。少ないボールタッチからのつなぎで生まれる得点もあり、日頃のトレーニングの成果が徐々に現れてきていることを示した。

午後は跳躍力や敏しょう性を計測した後、シュート練習を実施。時折笑顔も見られ、良い雰囲気で練習を終えた。

この日、一日を通して良いパフォーマンスを見せた土居は「集中して練習できたし、今後も攻守に特長を出していきたい」と実感を込めて話した。

■樋口 得点にこだわり V奪還 攻撃のキーマン

○…昨季アシスト王に輝いた〝鹿島のダイナモ〟樋口が、さらなる躍進を期す。「もっと得点を取りたい」と、今季はゴール数にもこだわりながら攻撃のキーマンを担う心づもりだ。

昨季は圧巻の働きぶりだった。右足から繰り出される抜群の精度のプレスキックを武器に、次々とゴールを演出。特にセットプレーでのアシストが目立った。「特別これといった要因はないが、数字が付いてきたことで自信を持って蹴ることができた」と、手応えとともに振り返る。

縦横無尽にピッチを駆け回るスタイルも、ボール保持者以外の動き出しを重要視するポポビッチ監督の下でかなり生きてきそうだ。ここまでの練習を「出して動いてつながりを持つという面で、プレーをしていて楽しい」と実感を込める。得意の裏への抜け出す動きから得点に絡むシーンが今季はさらに増えそうだ。

だからこそ、「アシストの部分は継続しながら、点をもっと取りたい」。練習から攻撃で手応えを感じていることを踏まえ、得意のFKだけでなく、流れの中での得点にもこだわっていくことを口にする。

「チームとしても個人としても飛躍の年にしたい」と力強く語った背番号14の働きが、タイトル奪還に向けて必要不可欠になることは言うまでもない。

■Jリーグチェアマン 野々村氏が続投へ

3月に役員改選を控えるJリーグで野々村芳和チェアマン(51)の続投が確実であることが25日、複数の関係者の話で分かった。野々村氏は2022年3月に、Jリーグの元選手として初のチェアマンに就任。続投が決まれば2期目に入る。

チェアマンや理事の選定案作成のためクラブ代表者や外部有識者で構成される「役員指名報酬委員会」が推薦し、26日の臨時理事会で再任が承認される見込み。3月の総会を経て正式に決まる。

J1札幌の社長経験などを持つ野々村チェアマンはリーグの価値向上を目指し、クラブが拠点を置く各地域でのメディア露出増加や、長年の懸案だったシーズン移行の議論活性化に尽力。昨年12月に、26~27年シーズンから開幕時期を現行の2月から8月に変更することを決めた。

得点数の増加を志し、練習に取り組む樋口=ひなた陸上競技場

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