今季4位、「台風の目」となったバサジィ 後半戦から一体感が増す【大分県】

第19節で横浜に勝利した大分の選手たち=昨年11月、サイクルショップコダマ大洲アリーナ
バサジィ大分の順位

 フットサルFリーグ1部のバサジィ大分は12勝6分け9敗(勝ち点42)の4位で今季リーグ戦を終えた。11位で残留争いに巻き込まれた昨季から一転、終盤は優勝を争う2チームを相次いで撃破するなど「台風の目」になった。狩野新(あらた)監督は「後半戦はチームの一体感が増し、簡単に負けなくなった」と手応えを得た一年だった。

 昨季終盤にコーチから昇格した狩野監督は「守備からリズムをつくる」と徹底し、一対一や球際の競り合いを示す「デュエル」の強化に励んだ。

 ただ開幕までに加入した9人は若手も多く、「序盤戦は勝てない試合が続き、苦しかった」と正GKの上原拓也。1巡目を3勝3分け5敗(同12)の9位で折り返した。

 7月に新戦力としてブラジル人のリシとルアンが加入。通訳はいないものの明るい性格で既存選手と融合し、試合でも徐々に存在感を発揮した。

 転機となったのは第16節(10月13日)後に選手だけで開いたミーティング。開始5秒の失点が響き、浦安に敗れた。「言いたくないことも言った。ぶつかり合ったことでチームが一つになった」(野口茅斗主将)。次節から6連勝を含む10戦負けなしと破竹の勢いで白星を重ねた。

 1試合平均の失点数は昨季の3.9から2.2へと大きく減った。リーグ2位の22得点を挙げた仁部屋和弘は「一つ一つ課題を克服し、積み重ねができた」と振り返った。

 狩野監督は上位2チームとの勝ち点差が16と離されたことなどから、選手の働きを「70点」と評価。自身は「40~50点」とし、「チームづくりや相手の分析、戦術構築など、まだまだな面が多い」とレベルアップを誓った。

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