「47年間ありがとう」豊後大野市千歳小で校舎納め式 新年度から小中一貫校に【大分県】

校歌を歌う児童ら=豊後大野市千歳町の千歳小
学校行事を手伝ってくれた地域住民らに記念品をプレゼントする児童
47年間、児童を見守り続けた千歳小校舎

 【豊後大野】4月から千歳中と小中一貫校となる豊後大野市の千歳小(伊藤陽一校長、82人)で19日、校舎納め式があった。一貫校は現在、旧千歳公民館跡地(千歳町新殿)に新校舎を建設しており、47年にわたって児童を見守り続けてきた学びやに別れを告げた。

 同市では全7町ごとに一貫校を設置する取り組みを進めている。21年度の朝地小中に次いで新年度、千歳、清川両小中が開校する。

 式には全校児童と保護者、地域住民ら計約150人が出席。伊藤校長が「ここで学ぶのも残り2カ月。47年間の歴史の一員として、校舎に感謝してほしい」とあいさつ。児童は学校の歴史や地域住民の笑顔の秘密など、調べたことを学年ごとに発表した。

 5年生は校舎での思い出を披露。「理科室での実験は楽しかったけどエアコンがなくて暑かった」「教室でのカラオケ大会は楽しかった」「2学期の終わりには感謝の気持ちを込めて廊下ピカピカ大作戦をした」などと振り返り、音楽室で練習した曲を歌った。

 児童会長の沓掛由依さん(12)=6年=は「これまでの伝統を大事にしながら、新しい校舎でも頑張りたい」と話した。

 千歳小は1977年、井田と柴原両小を統合して開校した。児童数のピークは87年度の280人で、92年度には56人が卒業。本年度の6年生14人を含め、これまでに1318人の卒業生を送り出した。現校舎の利用方法は未定という。

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