食道がんで死亡したのは病院での見落としが原因と訴えていた遺族に対し静岡県などに5600万円の支払いを命じる判決 静岡地裁

2018年に食道がんで死亡した男性の遺族が、病院の見落しが原因などと訴えていた裁判で、静岡地裁は静岡県などに5600万余りを支払うよう命じました。

判決によりますと、富士宮市の医師の男性は、2018年10月食道がんのため63歳で死亡しました。

男性は別の病院で食道がんの可能性を指摘されていましたが、その後に受診した静岡県立がんセンターでは、その所見を医師が見落とし、適切な治療が受けられませんでした。

裁判で静岡県は食道がんの見落としとは認めていて、賠償額が争点となっていました。

25日の判決で、静岡地裁の菊池絵里裁判長は「がんの見落としがなければ2年程度は生きられた可能性が高い」と認定。

その上で静岡県などに男性が生存していた場合、得られていたと思われる収入など合わせて5600万円余りを支払うよう命じました。

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