当事者たちはどうしたって油断できない…豪代表DFサウターがアジアの進歩を語る「明らかに競争力が向上」

[写真:Getty Images]

オーストラリア代表DFハリー・サウター(レスター・シティ)がアジアサッカーの進歩を語った。オーストラリア『news.com.au』が伝えている。

アジアカップ2023に参戦中のオーストラリア代表。2大会ぶり優勝を目指す彼らは、インド代表とシリア代表に2連勝してグループB通過を決め、最後はウズベキスタン代表と引き分けて1位を確定。28日のラウンド16ではグループD3位通過のインドネシア代表と対戦する。

最終ラインの要であり、攻撃面でもセットプレー時に相手の脅威となる198cmDFサウターはグループ3試合ともフル出場。次なる相手・インドネシア代表はラウンド16進出組の中で最もFIFAランキングが低いチーム(146位)だが、当事者たちはどうしたって油断できない心境にある。

「世界のアジア以外の地域だけでなく、アジア内の特定の人々からも、アジアのサッカーに対する軽蔑が存在する。けど、今回のグループステージの結果を見てみよう。いくつかのチームが『その順位?』と思える位置にいるだろう」

「言い訳するつもりはない。しかし人々が思っているほど、もうアジアのサッカーは単純じゃない。どの試合も3-0、4-0で勝てると思ったら大間違いだ。サッカーの基準が年々向上してきている」

「いくつかの国は大量の資金を自国のサッカー強化に投じ、戦術的・技術的な向上が見受けられるはずだ。明らかに競争力が上がってきている印象だよ」

ご存知の通り、今大会は日本代表と韓国代表がグループステージ2位通過となり、印象的だったのは両チームともグループ全3試合で失点を喫している点か。日本代表はグループステージで36年ぶりに黒星を喫し、韓国代表はマレーシア代表相手に3失点を喫した。

また、長らくアジアの第2勢力と位置付けられた中国代表はグループA3試合無得点、0勝2分け1敗で敗退…中国は自国サッカー界の混乱もあるとはいえ、A組は初出場・タジキスタン代表が2位通過。アジアの勢力図がひとつ塗り替えられた格好だ。

オーストラリア代表もインド代表に2-0、シリア代表に1-0と僅差での勝利。インド戦は前半をゴールレスで折り返すまさかの展開であったし、シリア戦はまさに“薄氷の勝利”という90分間。勿論勝てばよしだが、アジアの戦いで何が起こるかわからないドキドキ感が増しているのは間違いない。

サウターはインドネシア代表戦に向け、「これからはノックアウトステージだ。ミスは許されないし、勝ち抜くためには“勝ち”が必要となる。僕らもギアを一段階上げなくてはならない」と闘志。勝てば準々決勝は[サウジアラビア代表vs韓国代表]の勝者との対戦だ。

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