仮設トイレの衛生改善急ぐ 環境省、災害関連死防止へ

仮設トイレに設置された照明用のランタン(経産省提供)

 環境省は、能登半島地震で避難所などに設置された仮設トイレの環境改善を急いでいる。避難生活の長期化で、不衛生なトイレが感染症拡大や過度なストレスを招き、災害関連死のリスクを高める恐れがあるからだ。し尿の回収頻度を上げ、高齢者や子どもが使いやすい洋式便座への変更、夜間照明の設置を進めている。

 環境省によると、石川県内の仮設トイレは約950基。お年寄りや女性を中心に、汚れや悪臭などでトイレ使用を敬遠して水分摂取を控えた結果、体調悪化を招くケースもあるという。

 環境省は民間のバキュームカーなどを被災地に追加で配備。洋式便座や照明用のランタン、消臭スプレーを配布している。

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