【根岸S/追い切り診断】実績上位に辛口「B」評価の危険サイン 「まだ本当のデキにないのかも……」

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■タガノビューティー

【中間調整】古馬となっての重賞初挑戦だった2021年武蔵野Sは、前が塞がりながら0秒6差6着。以降、重賞での勝ち鞍こそないもののいい決め手を武器としてマイル前後のダート戦線で健闘を続けている。昨年はかしわ記念でクビ差2着、南部杯は勝ち馬との差こそ大きかったものの4着と交流GIで上位争い。6歳シーズンにしてさらに力をつけた感があった。

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前走、2023年武蔵野S(2着)後は前年参戦したチャンピオンズCをパスし、11月半ばの時点で次走を根岸Sとすることが内定。放牧から1月初旬に帰厩し、1月8日にウッド14-14という初時計を出している。2週前追いでは古馬1勝クラスにアオられ遅れ入線。1週前追いは古馬3勝クラスとの追い比べで先着したが、これは相手が走らな過ぎた感があり、タガノビューティー自身の伸びはいまひとつ。

【最終追い切り】レース当週は坂路で古馬1勝クラスと併せ馬を行った。序盤から体を並べて進むが手応えは完全に劣勢。終始おっつけられ、ラストでグイグイ仕掛けられてなんとか半馬身遅れに踏み留まるという内容だった。

【見解】常に稽古は見栄えが悪い馬で、この中間の雰囲気も許容範囲かもしれない。とはいえ、これまで最終追いはなんとかを恰好つけ、劣勢の手応えでも渋太く併入に持ち込んできたが、今回は気持ちが続かなったような感じでわずかながら遅れ入線。まだ本当のデキにないのかもしれず、人気になり過ぎるようなら疑っておきたいところだ。

総合評価「B」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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