ブギウギ第17週振りかえり・ほんまに離れとうない

「スウィングの女王」とよばれる人気歌手のヒロインが、やがて戦後を代表するスター歌手となる波瀾万丈な人生を描く連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK朝ドラ)。1月20日の放送では、「ほんまに離れとうない」と題する第17週(1月22日〜26日放送)を振りかえる。

愛助の丹前に向かい、妊娠を報告するスズ子(趣里)(C)NHK

■ 愛助との結婚か、歌手を続けるか、突きつけられる2択

ヒロイン・スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)のもとを、「村山興業」の社長秘書室長・矢崎(三浦誠己)が訪れる。愛助の母であり、村山興業の社長であるトミ(小雪)からの伝言で、「結婚を許すかわりにスズ子が歌手を辞める、歌手をやめないのであれば別れるように」という条件を突き付けられ、スズ子は動揺する。

愛助(写真左、水上恒司)と一緒になれるなら歌手を辞めてもいいと話すスズ子(右、趣里)(C)NHK

お目付役として二人を見守ってきた東京支社長の坂口(黒田有)は、トミを説得するため急ぎ大阪に向かうも、叱責されて帰ってくる。愛助の伴侶となるということは村山興業をともに支えていくということであり、トミの村山興業への思いや結婚相手に求める条件を聞いたスズ子は、「ワテ、歌手やめよかなあ」と揺らぎ始める。

愛助と一緒になるために歌手をやめようかと言い出したスズ子に、愛助もまたスズ子が歌手を続けられるように、自分が実家の村山興業を出ると言い出す。坂口の制止もあり、ひとまず二人は考え直すが、愛助との結婚をとるか、歌手としての生き方を取るか、自問自答の日々を送る。

■「ほんまに離れとうない」かっ血した愛助が再び入院

そんななか、スズ子が歌手をやめると「迷っていると知った作曲家の羽鳥(草彅剛)が、スズ子と愛助の家を訪れる。羽鳥は、スズ子に歌手を続けてもらおうと、新たなアイデア『ジャズカルメン』を提案しにきたのだった。そこへ、以前から羽鳥の大ファンだったという愛助がやってきて、念願の初対面を果たす。スズ子が関わる作品へ並々ならぬ愛を持つ二人は、やはりスズ子は歌手を続けるべきだと盛り上がる。

初めて対面する羽鳥(写真左、草彅剛)と愛助(右、水上恒司)(C)NHK

愛助が今後のことをトミに直談判すると決めたその矢先、愛助は再びかっ血し、すぐさま病院へと運ばれる。医者からは当分の間入院し、安静にするよう伝えられる。その翌日、愛助を心配するトミが、血相を変えて病室に駆けつける。

トミは、治療のため愛助を大阪へと連れて帰ろうとするが、愛助は抵抗する。しかし、スズ子は親孝行のためにも一度大阪に帰ってみることを勧める。こうして大阪の病院に入院することになった愛助は、その道中に箱根で一泊することをスズ子に提案。そして、ふたりきりで箱根の湖畔へ旅行に出かけた二人は、将来の家族のことや夢について語り合うのだった。

■ スズ子が愛助との子どもを授かったことが判明

愛助を見送り、箱根旅行から東京に戻ったスズ子が仕事を再開しようとした矢先、スズ子が愛助との子どもを授かったことが判明する。スズ子はさっそく愛助に手紙を書いてそのことを知らせる。一方で、スズ子から報告を受けた坂口とマネージャーの山下(近藤芳正)は、驚きつつもトミにはまだ伝える時ではないと考えていた。しかし、愛助はトミに子どもを授かったことを話してしまう。

愛助へ妊娠を知らせる手紙を書くスズ子(趣里)(C)NHK

山下はトミと話をするため、大阪へと向かう。山下は、スズ子や愛助の覚悟を必死に語り、なんとか二人の結婚を認めてくれないかと食い下がるも、トミは首を縦には振らない。一方、大阪の療養所にいる愛助は、「必ず結婚を認めさせ、子どもの父親になるから信頼して待つようにスズ子に伝えてほしい」と、山下に言づてする。

そしてスズ子は、羽鳥と麻里(市川実和子)夫妻に、妊娠が判明した報告と、今後の仕事のことを相談しに行く。愛助との子どもを授かった喜びの一方で、立ち塞がるさまざまな障害に不安も抱くスズ子だったが、温かく見守ってくれる羽鳥夫妻の支えを受けて笑顔になるのだった・・・。

本作は、戦後「ブギの女王」として一世を風靡した歌手・笠置シヅ子さんをモデルに、歌の才能を開花させて上京したヒロインが、昭和を代表するスター歌手として激動の時代を生き抜いていく物語。土曜日はその週の振りかえり。

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