「お客さんには日常を」大地震に見舞われた被災者に物資販売を 店舗営業でない場合想定し訓練=静岡・富士市

大地震に見舞われた際に被災者に物資を販売するための訓練が1月26日、静岡県富士市のスーパーマーケットで初めて実施されました。

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<店員>
「(警報音)お客様、姿勢を低くして頭を低くしてください。客様、姿勢を低くして頭を低くしてください」

しずてつストア富士駅南店で26日に開かれた地震訓練。営業中に震度6弱以上の揺れが発生したことを想定し、従業員ら約30人と市民20人が参加しました。

<中西結香記者>
「こちらでは、地震の被害を受け、店を営業できなくなったことを想定した店頭販売の訓練が行われています」

今回、しずてつストアで初めて実施されたのが店頭販売訓練。店が営業できなくなったことを想定して、被災した市民が必要とする食料品や雑貨を店舗の外で販売しました。

1月1日に発生した能登半島地震では、被災者がなじんだ店の再開が、改めて大事なことだと明らかになりました。

石川県輪島市のパン店「くまのおうち」の店主、古川まゆみさん。水道も電気もないなかで、発災の翌日からストックしていた冷凍のパンを地域の人たちに無料で提供しました。

<くまのおうち古川まゆみさん>
「(店に)入って、レジして出ていくまでだけはお客さんの日常でありたい」

日常を取り戻していく過程で買い物は大事な心の支えになるのです。

<しずてつストア富士駅南店 牧直彦店長>
「実際には、お客様が食料や日常雑貨を求めて殺到すると思う。そこら辺をいかにさばくかと、この地域のライフラインでもあるので、しっかりと備蓄もして、有事の際にはその辺の商品を使っていただいて、地域の人たちに安全に暮らしていただけるようにやっていきたい」

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