クロップが今季で退任、決断の理由とは?「イングランドでリバプール以外の監督は100%やらない」。日本代表の遠藤航も所属

最低でも1年の休息、「ガソリンを入れる必要がある」。

イングランド・プレミアリーグを率いるドイツ人のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督が現地1月26日、今季2023-24シーズン限りで退任すると発表した。クラブ公式サイトでは、さっそく本人のインタビューを掲載。決断の背景や理由をさっそく詳しく明かしている。

公式サイトでのインタビューによると、クロップ監督は昨年11月の段階で、クラブにその意向を伝えていたそうだ。2024-25シーズンに向けたサマーキャンプ、プレシーズンマッチ、選手の契約の可能性などについての話し合いが行われた際、「『私がここにいるという確信を持てない』とふと思ったことに、自分でも驚きました」という。

リバプールの全てを愛し、健康でもある。ただ「エネルギーを使い果たしてしまった」と明かす。当初2026年6月まで契約を更新していたが、その際には、まさかそう考えるとは思ってもみなかったという。

2015年10月から8年以上、世界のトップ・オブ・トップで戦い続け、現在もリーグ首位に立つ。このアンフィールドをホームとするレッズを率いることのできる僥倖も理解しているが……56歳になった指揮官は今が身を引くタイミングだと決めたという。

トップクラブのサッカー監督の仕事は基本的には、成績が低迷した時にクラブから追われるもの。あるいは体調などを崩した場合である。ただ「私は最高ではないものの、まずまず優れたスポーツカーだと思います。170マイル、180マイル(約280キロ)で運転できますが、タンクが減っている。それに気付けるのは自分自身だけです。まず休息が必要です。ガソリンスタンドに行く必要があります」と、24年間の歩みを一度振り返り、休憩とエネルギーの補給が必要だと感じたそうだ。そしてクラブの新シーズンに向けた準備期間を考え、このタイミングでの発表を決めた。

さらにクロップ監督はさすがと言える熱いことも語っている。

「(先のことは分からないが)イングランドでリバプール以外のチームで監督をすることは100パーセントありません」

「(サポーターへ)私のための試合はしないでもらいたい。私が望んでいるのは、いつでも全面的なクラブへのサポートだけです」

日本代表のキャプテン遠藤航も所属するが、あと半年の戦いとなる。指揮官は次のように締めくくっている。

「外野はこの決断を利用し、笑ってくるし、私たちの邪魔をしたがるでしょう。私たちはリバプールです。あなたたちは私が来るより前、もっと大変な経験もしている。それを強みにしよう。それは本当にクールなこと。全てをこのシーズンへ絞り出し、将来振り返った時に笑い合えるものを一つ手にしましょう」

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2015年10月、低迷するリバプールの指揮官に就任した際、絶対に這い上がってみせると野心に満ち溢れていたという。むしろその時のように、再びリバプールが一枚岩となって、リーグをはじめ可能性がある4つのタイトル獲得へ突き進む。

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