自作小説「ガラ☆クタ」朗読劇に 佐世保出身の剣持光さん アニメ化なども目指す

朗読劇「ガラ☆クタ」に込めた思いを語る剣持=長崎新聞社

 佐世保市出身の作家で、ものまねタレントの剣持光(46)=東京在住=が、1985年の西海町(現西海市)を舞台にした自作のノスタルジック青春冒険ミステリー小説「ガラ☆クタ」を朗読劇化し、2月11日に東京で初演する。剣持は脚本、演出、プロデューサーも担い、全国巡業やアニメ化なども目指している。 作品に込めた思いや今後の目標を聞いた。
 -2020年に書き下ろした小説「ガラ☆クタ」とは。
 鉄クズを武器に作り替える天才少年「ガラクタ」と仲間たちが謎の密輸団と対決する。恋あり、友情あり、笑いありのストーリー。若い頃は漫画家志望で、登場人物の挿絵の原画は自分で描いた。西海町を舞台にしたのはロケハンをするうちに、雄大な自然や歴史などに触れ、人の心を穏やかにしてくれる魅力を感じたから。だが、全国的には知名度が低く、地域振興につなげたい。
 -東京での初公演。見どころは。
 豪華な声優陣が顔をそろえている。ガラクタ役で折笠愛、家出少女サヤカ役で岡本麻弥ら5人が出演する。大スクリーンにはキャラクターの絵や、キラキラ輝く海など西海市の実景を撮影した動画を投影し、原作のイメージを可視化する。全国巡業、ミュージカル化、アニメ化への第一歩となる「パイロット版」を意図した内容。アニメ制作会社、広告代理店、俳優、西海市の観光関係者らも招待する。
 -今後の展開と課題は。
 「ガラ☆クタ」プロジェクトはようやく動き始めたばかり。できれば今年中に長崎公演を実現したいが、まだスポンサーなどは決まっていない。作品が成長すれば、西海市の魅力も広く知れ渡る。ファンの聖地巡礼につなげ、地域経済を活性化したい。長崎公演やアニメ化などに向け地元の自治体や企業などに応援を募っていきたい。

 朗読劇「ガラ☆クタ」は2024年2月11日午後2時と午後7時から東京都荒川区のサンパール荒川。一般7000円。ケンケンクリエイト主催。

 【略歴】剣持光(けんもち・ひかる) 長崎県立川棚高、神奈川県の日本映画学校映像科脚本ゼミ卒業。雑誌編集や映像制作などを経て36歳の時に、ものまねタレントに転身し、テレビやラジオに出演。現在は独立し、総合エンターテイメント事業者「ケンケンクリエイト」代表。昭和のサブカルチャーの魅力を伝える活動にも力を注いでいる。

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