“超絶” 守備の深い話も  広島カープ・菊池涼介「2024年も100安打を。十数年連続は歴代わずか」 新春対談 × 天谷宗一郎さん

3年連続となる、新春恒例の対談です。広島カープ・菊池涼介 選手と RCC野球解説者・天谷宗一郎 さんが、“守備の極意” と “35歳になるシーズン” について語り合いました。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「守備の話です。巨人戦(去年4月9日)でのグラブトス、あれはダッシュしたときにもう考えてるの?」

広島カープ 菊池涼介 選手
「いや。考えているというか、いろいろあるんですよ、どうしようかなって」

天谷宗一郎 さん
「選択肢があるということ?」

菊池涼介 選手
「はい。ファーストに投げるのか、こっち(セカンド)にするのかって、まず選択肢があるじゃないですか、打球に対して。だけどピッチャーが捕るのかなっていうのもあるし」

天谷宗一郎 さん
「ほう、ほう。じゃあ、もう本当にギリギリまで…」

菊池涼介 選手
「そうなんですよ。どうしようって思ったら、もうランナーがそこにいたので、とっさの判断でやばいっていう感じですよね」

天谷宗一郎 さん
「あれ、菊池選手もすごかったですけど…」

菊池涼介 選手
「(上本)崇司が捕って反応してくれたのがすごいですよね」

天谷宗一郎 さん
「それだけ密に、昨シーズンは 小園(海斗)選手を中心に…」

菊池涼介 選手
「矢野(雅哉)、(田中)広輔、(上本)崇司」

天谷宗一郎 さん
「4人代わるって、なかなかない?」

菊池涼介 選手
「難しいですよ。やっぱり人それぞれ範囲とか、ここまではどういうふうに行くとか、ゲッツーはこういうトスが来るとか…。だから神宮(去年8月10日)で1回、矢野の送球、エラーをしているんですよ、ゲッツーで。速さが違うんですよね」

天谷宗一郎 さん
「送球の速さ?」

菊池涼介 選手
「はい。小園とか(送球が)フワッてきたりするから、そういうふうにいつもどおりに入ったりして。ぼくもそのわき(腹の故障)かなんかで離脱した後に久しぶりにスタートで出た試合なんですけど、見えなかったですもん、(球が)速すぎて」

天谷宗一郎 さん
「へえ。準備はしているんだけれども…」

菊池涼介 選手
「やっぱり4選手入れ替わり立ち替わりじゃないですけど、固定はしていないので。ぼくも久しぶりにスタートで行って、『よっしゃ!』って思っている中でこられたときにもう追いつかない。やっぱり、それだけ人が代わるっていうのは難しい。反応するのも、しなきゃいけないんですよ。プロなんてしなきゃいけないんですけど、範囲も違うし、スピードも違うし、目の合図じゃないですけど、その感覚もまた違いますし」

天谷宗一郎 さん
「ことし、35(歳)の年?

菊池涼介 選手
「はい」

天谷宗一郎 さん
「体のケアって、いつも以上に…」

菊池涼介 選手
「もう30(歳)超えたぐらいからやっぱり気にし始めていましたし、それこそ当時、天谷さんとか赤松(真人)さんとか『もうちょっとしたら体にくるで』って、めちゃくちゃ言っていたじゃないですか。それを感じているきょうこの頃です」

天谷宗一郎 さん
「なるほど、なるほど」

菊池涼介 選手
「昨シーズン、離脱したこともあったので、また、よりいっそう体のケアもそうだし、しっかり体も鍛えなきゃいけないなっていうふうに思うし。やっぱり離れたときに早く野球をやりたいなって思うんですよ」

天谷宗一郎 さん
「へえ。それは、昔よりも今の方が感じるようになりました?」

菊池涼介 選手
「昔、離れたことがなくて…」

天谷宗一郎 さん
「ああ、そうか」

菊池涼介 選手
「フルでずっとやってきて(※2012年に1軍登録以降)、初めてコロナ禍のときにコロナになった以来の離脱なんですよ。初めての抹消です、コロナを除けば。なので、やっぱりそわそわする。野球やりたい」

天谷宗一郎 さん
「どうでした? 家で見る1軍の試合っていうのは」

菊池涼介 選手
「なんかそわそわして、バットを握ったりするし。2軍にいるより、やっぱり1軍でやりたいって思いは、ぼくだけじゃないと思うんですよね。やっぱり、あそこでプレーしたいなっていうふうにずっと思っていました」

天谷宗一郎 さん
「成績を残していても、その気持ちは薄れない?」

菊池涼介 選手
「やっぱりスタートじゃないときも、たまには休みがほしいなって、ずっと出ていると思ったりするんですけど、出なかったら出なかったで、出たいって思ってくるんですよね。それが、ぼくなんですよ、たぶん…」

天谷宗一郎 さん
「そこは変わらず、“小僧のまま” …」

菊池涼介 選手
「そうなんですよね」

天谷宗一郎 さん
「最後に個人的な目標と2024年のチームの目標を…?」

菊池涼介 選手
「いや、目標という目標、これって、いつも言わないですけども、本当に天谷さんの解説の日にヒーローになっていじり倒すっていう、これ、目標ですね(笑)」

天谷宗一郎 さん
「本当だよ。一番大事かも知れない」

菊池涼介 選手
「下、来てよ。それは局と相談して、天谷さんの解説の日にぼくがヒーローだったら下に来て」

天谷宗一郎 さん
「いいですか…。わかりました。これはもう約束します」

菊池涼介 選手
「目標ですから、ぼくの」

天谷宗一郎 さん
「じゃあ、行きます」

菊池涼介 選手
「だいじょうぶかな? ヒーローのインタビュアー、だいじょうぶかな?」

天谷宗一郎 さん
「アナウンサーの人、一番難しいって言う」

菊池涼介 選手
「あそこをやっぱり天谷さんに経験させたいというのも目標ですし…。本当に歴代で十数年、100安打を打っている選手がけっこうわずかなんですよ。少ないんですよ。100安打っていうのは、やっぱり打ちたいですね。っていうことは、やっぱり試合に出てなければ達成できないので、1年間通して帯同もして、元気よく1年間を終えることが、まずは目標ですね」

広島カープ シーズン100安打連続記録
1位 17年連続 山本浩二
2位 12年連続 衣笠祥雄・高橋慶彦
4位 11年連続 菊池涼介

天谷宗一郎 さん
「そうなれば、おのずと100安打は絶対ついてくるね」

菊池涼介 選手
「はい。けがしなければ。でも、けがって事故みたいなものなので」

天谷宗一郎 さん
「まあ、そうですね。いつか、わからない」

菊池涼介 選手
「やっぱり試合に出ることですね」

天谷宗一郎 さん
「それが優勝につながると…」

菊池涼介 選手
「はい。つながってほしいです」

天谷宗一郎 さん
「わかりました。ありがとうございました。今シーズンもがんばってください」

◇ ◇ ◇

石田充 アナウンサー
まずは菊池選手の守備の極意。1プレーで何パターンもどうやったらアウトになるのかってのを瞬時に考えている。すごいなと思いました。

天谷宗一郎 さん
(対談は)3年連続、3回目ですけど、聞けば聞くほど新しい菊池選手の姿が見えてくるんです。今まで密に一緒にプレーしていたつもりなんですけど、あそこまで考えていたのか…

青山高治 キャスター
聞いたことのない話を毎年、聞かせてもらえます。

天谷宗一郎 さん
そうですね。本当にいい話をしてくれました。

石田充 アナウンサー
そして守備だけじゃなくて打撃も。ことし、100安打だったら12年続けて…(球団歴代2位タイ記録)

田村友里 キャスター
すごい記録。

天谷宗一郎 さん
すごいメンバーでしたね。

石田充 アナウンサー
野球殿堂に入れるぐらいのそういう記録になるんですけれども。そして菊池選手が活躍すれば活躍するほど可能性が高まるのが、天谷さん…

天谷宗一郎 さん
はい。放送席、放送席。そして「イマナマ!」をご覧のみなさま…、あれ? ヒーローインタビューです。きょうのヒーローは…、サヨナラヒットを打った菊池涼介選手です…

田村友里 キャスター
ちょっと心配だな(笑)

天谷宗一郎 さん
ここまでが精一杯だな。

田村友里 キャスター
急に汗をかいちゃって、だいじょうぶですか? 噴き出していますけど。

石田充 アナウンサー
これは見てみたいですね。とにもかくにも菊池選手が元気に1年間、活躍するのを楽しみにしています。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)

© 株式会社中国放送