ツバル、親台湾の首相が落選 オーストラリア安保協力に影響も

ドバイで開かれた国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議で演説するツバルのナタノ首相=2023年12月2日(ゲッティ=共同)

 【シドニー共同】南太平洋ツバルで26日行われた総選挙で、ナタノ首相が落選した。ロイター通信が27日伝えた。ナタノ氏は在任中、台湾との外交関係を続ける姿勢を堅持。2022年には訪台し、蔡英文総統と会談した。またナタノ氏がオーストラリアとの安全保障協力や移住拡大を盛り込んだ条約に一部で異論が出ており、見直し論が加速する可能性がある。

 近隣のナウルが今月、台湾と断交し、中国との国交を回復させたことで、ツバルの新政権の動向が注目される。ツバルは政党がなく、当選した議員たちが選挙後に交渉して首相を選出する。当初はナタノ首相とソポアンガ前首相を軸にした多数派争いになるとみられていた。

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