長崎・恐竜博物館をロボットで見学 大分の小学生が自宅で遠隔操作 ラボ見学や職員と交流楽しむ

川邊さん(右から2人目)の案内で、池内君はロボットのモニターに自分の顔を表示しながら見学した=長崎市恐竜博物館

 大分県の小学生2人がアバター(分身)で長崎県の長崎市恐竜博物館を見学した。館内にロボットを置き、自宅から遠隔で操作。カメラや音声で同館職員とコミュニケーションを取った。
 大分県内の小中学校や特別支援学校などは2018年度から、アバターを使って全国各地を遠隔社会見学している。心身障害などで外出できない子どもも対象とし、昨年は院内学級の児童が長崎ペンギン水族館を見学した。
 使用したのは、ANAグループのアバターイン(東京)が開発した遠隔操作ロボット「newm(ニューミー)e」(高さ最大1.5メートル、重さ約15キロ)。パソコンの矢印キーで前後左右に動いたり、カメラの角度を上下したりできる。顔の部分に設置されたモニターに操作者の表情が映り、相手と“向き合って”会話できる。
 恐竜博物館でアバターを動かしたのは、大分県のプログラミングコンテストで受賞した同県内の小学3年、池内奏太君。今月13日、自宅からパソコンを使ってロボットを操作した。同5年の石井誠人君がビデオ会議システム「Zoom」を通して館内を巡った。
 「これ知ってる?」。同館職員の川邊萌子さんの案内で、化石などを見た池内君は「テレビで見たことがある」「これ本物?」と興味津々。窓から軍艦島を眺め、化石を研究する「オープンラボ」も見学した。
 石井君は「骨格標本レプリカを見て、昔本当に恐竜がいたんだなと思った」、池内君は「軍艦島も3Dプリンターも全部楽しかった」と話した。

© 株式会社長崎新聞社