カゴメ<2811>、トマト加工品大手の米インゴマーに追加出資して子会社化

カゴメは米国事業持ち株会社を通じて、トマト加工品大手の米国インゴマー・パッキング(カリフォルニア州。売上高459億円、営業利益81億4000万円、純資産170億円)の持ち分50%を追加取得し、子会社化することを決めた。現在20%の持ち分比率を70%に引き上げる。米国でのトマト加工事業の強化が狙い。インゴマーは加工用トマト生産(年間約155万トン)で米国2位、世界4位の大手という。取得価額は約360億円。取得予定日は2024年1月26日(米国時間)。

インゴマーが手がけるのは煮詰めて濃縮したトマトペースト、調理しやすいようにサイコロ状にカットしたダイストマトなどの「トマト一次加工品」。カゴメは2008年に同社からトマト一次加工品の調達を開始。日本、米国、台湾、オーストラリアなどで、トマトソースやトマトケチャップといったトマト二次加工品の原材料として使っている。2016年に米国子会社を通じてインゴマーに20%を出資し、持ち分法適用関連会社としていた。

カゴメは米国のトマト加工事業に関し、これまで種子開発・販売、二次加工を行ってきたが、インゴマーを傘下に収めることで新たに一次加工の機能を取り込む。インゴマーは出資農家・契約農家との生トマト栽培でも強みを持ち、カゴメは米国トマト加工事業のバリューチェーンの強化につながると判断した。

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