「山村留学」導入10年、生徒数確保 葛巻高、統廃合の回避につなぐ

山村留学生活を満喫する葛巻高の生徒。地域の活力アップにつながっている=26日、葛巻町

 少子化が進む中で、岩手県内各地の高校は県外出身の生徒を受け入れる「地域留学」に力を注いでいる。2023年度は9校計25人の入学実績があり、うち町の手厚い支援を得る葛巻高は毎年、一定数を確保し、地域の活力アップや統廃合の回避につなげている。全国では、県を挙げて取り組むことで年200人規模を集めている例も。青春時代のステージとして魅力的な環境づくりや希望者への効果的な情報発信、その財源確保が成功には欠かせない。

 葛巻町の同校で26日、「山村留学」の生徒8人が雪化粧した山々を背景に会話を楽しんだ。

 県内で先駆けて14年度に山村留学制度を導入した町は寄宿舎のほか無料公営塾を用意。卒業生による口コミで知名度もアップし、県外から毎年10人前後を確保することで全校生徒は130人規模を保っている。

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