「岡田准一さんは軍師ではなく忍者」谷原章介さんら、大河ドラマ「官兵衛」の舞台裏明かす 姫路で放送10年記念トークショー

トークショーに参加した谷原章介さん=姫路市神屋町

 NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の放送10年を記念し、撮影を支援した姫路フィルムコミッション(FC)は27日、姫路ゆかりの主人公黒田官兵衛と並ぶ名軍師の竹中半兵衛を演じた俳優谷原章介さんを招いたトークショーを兵庫県姫路市神屋町のアクリエひめじで開いた。ドラマ制作を統括した元NHKプロデューサー中村高志さんと語り合い、撮影の舞台裏を明かした。

■「何回見ても飽きない出来」

 FCが国宝・姫路城の世界遺産登録30周年の一環で企画。650席が満席となった会場では、スクリーンでドラマのシーンを上映しながら撮影を振り返った。

 毛利攻めの場面では、官兵衛の進言で秀吉が本陣を敷いたとされる書写山・円教寺で実際にロケを敢行。谷原さんの撮影は国重要文化財の三之堂(食堂・常行堂・大講堂)のロケから始まったといい、「後半に近いシーンの撮影からで官兵衛と半兵衛との距離感は手探りだった」と明かした。

 中村さんは歴史深い文化財が醸す円教寺の雰囲気を絶賛。「映像に迫力が出て、何回見ても飽きない出来になった」と語っていた。

 主演俳優の岡田准一さんとのエピソードも披露。官兵衛の人生のヤマ場で、寝返った荒木村重に捕らえられるシーンでは「岡田さんには殺陣に加えて、壁を走りたいとも提案された」と中村さん。谷原さんも「軍師でも武将でもなく忍者みたいだった。運動神経が抜群で、撮影はこちらが緊張の連続だった」と明かし、会場の笑いを誘っていた。 (森下陽介)

© 株式会社神戸新聞社