【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は27日の記者会見で、パレスチナ自治区ガザで「イスラム組織ハマス壊滅と人質奪還」の目標を達成すると改めて表明した。国際司法裁判所がイスラエルにジェノサイド(民族大量虐殺)を防ぐ措置を取るよう命じる仮処分を出したが、戦闘を続ける姿勢を変えない考えを示した。
ネタニヤフ氏は、ヒトラーの著書で、ナチスの反ユダヤ主義的なイデオロギーの基礎となった「わが闘争」がガザで見つかったと主張。ガザでは、反ユダヤ主義が子どもたちに教えられていると訴えた。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリニ事務局長は27日、「ライフライン」としてガザ住民が頼りにするわれわれの人道活動が「崩壊しつつある」とXで訴えた。
UNRWAは26日、複数のスタッフが昨年10月7日のハマスによるイスラエル奇襲に関与した疑いがあるとして契約を打ち切り、調査を開始したと発表した。ロイター通信によると英国、ドイツ、米国、オーストラリアなど9カ国がUNRWAへの資金拠出を停止した。