2月2日全国公開の映画「罪と悪」のメガホンを取った齊藤勇起監督(40)=福井県福井市出身=と主演の高良健吾さんら俳優3人がPRのため福井新聞社を訪れた。デビュー作となる齊藤監督は「オール福井ロケで“今の福井”を撮った。県外の人には福井をPRできる作品になった」と語った。
作品は罪の真実と正義の在り方を問う本格ミステリーで齊藤監督のオリジナル脚本。中学生時代に罪を犯した幼なじみ3人が20年後に再会。ほどなくして少年の遺体が見つかったことで、3人が心の奥にしまっていた過去の事件の真相が明らかになっていく―というストーリーで2022年7~8月に撮影した。
来社したのは齊藤監督のほか、幼なじみの3人を演じた高良さん、大東駿介さん、石田卓也さん。
高良さんは、エキストラやスタッフとして多くの県民が協力したことに感謝した上で「一緒にご飯に行くなど、いまだに福井の皆さんとの関係が続いている。それだけ(福井の人たちに)自分も心を開いていられた」と話した。
撮影の合間にはそれぞれ福井市内の映画館やジム、中央公園に行くなどして過ごしたという3人。齊藤監督は「(舞台である福井の)街に溶け込むように過ごしていた。登場人物を演じる上でプラスになった」と述べた。
映画では罪を犯すこと、真の意味での悪人とは何かと観客に問いかける。「自ら進んで考えづらいテーマで、新しい価値観に出合える作品」と高良さん。齊藤監督は「(映画のテーマに対して)観客の皆さんが出す答えはどれも間違いではない。どんな答えを出すか楽しみにしている」と話した。 県内ではテアトルサンク、福井コロナシネマワールド、鯖江アレックスシネマで上映される。