帝塚山大学附属博物館 実習生による企画展示「看板 これどんな店?」

奈良市の帝塚山大学附属博物館で、看板をテーマにした企画展示が開かれています。

博物館の学芸員を目指す4年生の実習として、毎年この時期に行われている催し。

今回は、明治から昭和にかけて、各地の店などに掲げられていた看板や関連資料が展示されています。

呉服店の看板にある女性の肖像画は、旭日旗や菊の絵が周りにあしらわれています。

学生たちは、皇室にゆかりのある人物の中から、養蚕を奨励した大正天皇の妻・貞明皇后と考えました。

また、文字に添えられた花のデザインを頼りに文献などを調べ、阪神・淡路大震災で被災して復活をみない幻の酒「菊千歳」の看板であることを突き止めた学生の展示もあります。

さらに、創業800年あまりで、歌舞伎の義経千本桜にも登場する下市町のすし店の絵はがき。

すしを皇室に献上していたことを示す、御上鮨処の文字が看板に記されています。

店の特徴をわかりやすく表現した看板から、背景を興味深く掘り下げたこの展示は、2月10日まで行われています。

© 奈良テレビ放送株式会社