眞栄田郷敦、主演映画を振りかえり「作品にとって大事な時間」

色彩を失った青年が写真に導かれて長崎・沖縄の戦争の記憶をたどるロードムービー『彼方の閃光』。その舞台挨拶が1月28日、映画館「TOHOシネマズなんば」(大阪市中央区)でおこなわれ、主演の眞栄田郷敦と半野喜弘が登壇した。

映画『彼方の閃光』の舞台挨拶に登壇した主演の眞栄田郷敦(左)と半野喜弘監督(1月28日・大阪市内)

同映画は、主人公の青年・光(眞栄田)が、戦後日本を代表する写真家・東松照明の写真に導かれるように長崎へ。そこで自称革命家の友部(池内博之)からドキュメンタリー映画製作に誘われた光は、長崎・沖縄の戦争の痕跡を辿ることになる。道中、祖母から戦争体験を聞いて育った詠美(Awich)ら出会いを通して、光の人生は大きく動き出す。

満席となった客席を見渡しながら眞栄田は、「全国で公開されて、たくさんの方々に来ていただいて観ていただいてすごくうれしいです。こうして地方にも来れなかったので、今日はすごくうれしいです」と挨拶。メガホンをとった半野監督も、「企画の段階からすごく大変な映画だったので、みなさんに観てもらえることをうれしく思ってます。ありがとうございます」と感謝を伝えた。

映画『彼方の閃光』予告編

客席からの質問も受け付けた、この日の舞台挨拶。光を演じるにあたって一番苦労したシーンを尋ねられた眞栄田は、「最後に友部と言い合うシーンは、現場を止めましたよね(笑)。もともとの脚本通りでいいのか、監督と相談しました。監督から『なにを言うかは任せる』と言われて。あの時間はこの作品にとって大事な時間だったと思います」と、撮影当時を振りかえった。

イベントの最後、半野監督は「どうしてもこの映画は『今』観てもらいたいと思っていて、もちろん未来もそうですが、そして劇場で観る・体感するということを前提に作った作品でもあります。少しでもたくさんの人たちに観てもらいたいと思ってます」と締めくくった。同映画は現在、公開中。

映画『彼方の閃光』

監督:半野喜弘
主演:眞栄田郷敦、池内博之、Awich、尚玄、伊藤正之、加藤雅也
配給:ギグリーボックス R15+

© 株式会社京阪神エルマガジン社