シナーがグランドスラム初優勝! メドベデフを2セットダウンから下す大逆転[全豪オープン]

シナーが2セットダウンから逆転勝利でグランドスラム初制覇

1月28日、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)男子シングルス決勝が行われ、第4シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク4位)が、第3シードのダニール・メドベデフ(同3位)を3-6、3-6、6-4、6-4、6-3で下し、キャリア初のグランドスラム制覇を成し遂げた。

準決勝で同大会10度目の優勝を誇る王者、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)に快勝した22歳のシナー。大会を通してわずか1セットしか落とさずにグランドスラムで初めての決勝に進んだ。

対するは、2021年の全米オープン以来となる2度目のグランドスラム制覇を狙うメドベデフ。今大会は3試合のフルセットなどタフな戦いを勝ち抜いてキャリア6度目のグランドスラム決勝を迎えた。直接対決ではメドベデフの6勝3敗だが、直近3試合でシナーが連勝している。

第1セット、シナーが勢いのあるショットで攻め込むも、それをメドベデフがしっかり受け止めてミスを引き出す。第3ゲームでリードを奪ったメドベデフは、その後もコーナーへのサーブに、浮いたボールを見逃さないネットプレーで第9ゲームもブレーク。6-3でセットを奪うと、その流れは第2セットも続く。テンポ良くサービスキープするメドベデフは、守備だけでなく自らも攻め込みシナーを苦しめる。1-1から4ゲームを連取し5-1にリードを広げると、追い上げるシナーを振り切って6-3でセットを連取した。

あとがなくなったシナーだが、第2セット後半から追い上げてショットの精度が上がり、第3セットではピンチを迎えず。互いにサービスキープした第10ゲームでようやくブレークに成功し6-4でセットを取り返す。第4セットでも激しいラリーの応酬が繰り広げられると、メドベデフのミスが目立つようになり、第3セット同様に5-4の第10ゲームでシナーがブレーク。6-4でセットを取り、最終セットに突入した。

勝負の最終セット、今大会4度目のフルセットを迎え、疲れが見えてきたメドベデフ。若さと勢いに乗るシナーがより厳しいコースへ配球し、リズムよくポイントを獲得していくと、第6ゲームで0-40のチャンスを生かしきってブレーク。そのままリードを守り切り、最後は豪快なフォアハンドのダウン・ザ・ラインを決めて、初めてのグランドスラムタイトルを手にした。イタリア人男子のグランドスラム優勝は、1976年全仏オープンのアドリアーノ・パナッタ氏以来48年ぶり。全豪オープンでは初めてである。

一方のメドベデフは、2022年大会決勝でラファエル・ナダル(スペイン)に2セットアップから逆転負けを喫しており、同大会3度目の決勝も厳しい敗戦となってしまった。

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