リバプールが2部ノリッジに完勝で5回戦進出! クロップ退任発表後最初のアンフィールドで若き教え子らが躍動【FAカップ】

[写真:Getty Images]

FAカップ4回戦、リバプールvsノリッジ・シティが28日にアンフィールドで行われ、5-2で勝利したリバプールが5回戦進出を決めた。なお、リバプールのMF遠藤航は代表招集中のため欠場となった。

今大会の初戦となったアーセナルとの優勝候補対決を2-0で勝利し、幸先よい滑り出しを見せたリバプール。直近に行われたEFLカップ準決勝2ndレグでは1-1のドローで公式戦連勝がストップも、順当にファイナル進出を決めた。

ただ、今週末を前にクロップ監督が今シーズン限りでの退任を表明するビッグニュースが飛び込み、絶好調のチームに激震が走った。その発表後、初となるアンフィールドでの公式戦ではチャンピオンシップ(イングランド2部)で9位に位置するノリッジとの対戦となった。ドイツ人指揮官は注目集まるこの一戦に先発5人を変更。GKにアリソンを復帰させたほか、マク・アリスター、ファン・ダイク、ルイス・ディアスに代えてコナテ、マコーネル、ジョタを起用した。

在任9年で7つのタイトルをもたらしたドイツ人指揮官に対する感謝の思いがこもった“YNWA”の大合唱によって幕を開けた一戦。

立ち上がりからエンジン全開ホームチームがハーフコートゲームを展開していく。ジョー・ゴメスのファーストシュートを皮切りに、ガクポ、ヌニェスと続けて可能性を感じさせるシュートを浴びせかけると、その勢いのままにゴールをこじ開けた。

16分、右サイドで押し込んだ流れからボックス手前右でボールを受けたトップチーム初スタメンの19歳MFマコーネルが左足に持ち替えて正確なクロスをファーに入れると、フリーのカーティス・ジョーンズが丁寧なヘディングシュートを右隅へ流し込み、アカデミーの先輩後輩コンビで先制点を奪った。

これでよりワンサイドゲームの展開が予想されたが、カナリーズもこの試合のファーストチャンスをゴールに結びつける。22分、右CKの場面でキッカーのサラが左足インスウィングの正確なクロスを入れると、ニアにタイミング良く走り込んだギブソンがバックヘッドを試みたなかで背中でのフリックでゴール左隅へ流し込んだ。

思わぬ形でスコアをタイに戻されたリバプールだったが、これに動じることなくすぐさま勝ち越しに成功。28分、相手GKロングからの左サイドへのフィードを狙っていたブラッドリーが相手からボール奪取。ジョタにボールを預けてアンダーラップからボールを受け直して正確なラストパスを送ると、これにペナルティアーク付近で反応したヌニェスが冷静にコースを狙った右足シュートをゴール左隅へ流し込んだ。

ここからリスク管理を意識しつつ、引き続きボールを握って果敢に3点目を目指すレッズ。31分にはセットプレーの流れからブラッドリーが身体を投げ出して折り返したチャンスボールにゴール前のガクポが反応したが、ここはシュートを枠の左に外してしまう。その後も遅攻、速攻を織り交ぜた攻撃でチャンスを作ったものの、前半で試合を決めるまでには至らなかった。

来週ミッドウィークにチェルシー戦を控えるなか、早い時間帯で試合を決めたいリバプールは後半も立ち上がりから攻勢を仕掛けていく。

そして、53分にはカーティス・ジョーンズの背後を狙ったフィードに反応したジョタが相手DFギブソンがヘディングでクリアし切れなかったボールをボックス付近で回収。GKのポジションを見極めて左足のボレーシュートをゴール右隅へ突き刺した。

これで勝利を確信したクロップ監督は直後に3枚替え。コナテ、ジョー・ゴメス、カーティス・ジョーンズと主力を下げて負傷明けのロバートソンとソボスライをファン・ダイクと共にピッチへ送り込む。

すると63分、右CKの場面でソボスライの正確な右足アウトスウィングのクロスを入れると、これをファン・ダイクがストロングヘッドで合わせてゴール右隅に突き刺し、さすがの仕事ぶりを見せた。

この直後には同じく負傷明けのアレクサンダー=アーノルドを復帰させ、チェルシー戦に向けた準備を着々と進めるなか、69分にはボルハ・サインスに見事な右足のミドルシュートを決められて点差を縮められる。

それでも、後半半ばから終盤にかけて危なげなくゲームをコントロールするホームチームは、試合終了間際に再びブラッドリーのお膳立てからグラフェンベルフがトドメの5点目を奪取。2部相手に力の差を見せつける快勝で順当に5回戦進出を決めた。

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