無人機攻撃で米兵3人死亡 ガザ戦闘後初、親イラン勢力か

「タワー22」と呼ばれる米軍施設の衛星写真=2023年10月、ヨルダン(Planet Labs PBC提供、ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米中央軍は28日、シリアと国境を接するヨルダン北東部の米軍施設で同日、無人機攻撃があり、米兵3人が死亡し、少なくとも34人が負傷したと発表した。昨年10月にパレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、米兵が攻撃を受けて死亡したのは初めて。中東の緊張激化は必至だ。

 バイデン大統領は声明で、シリアとイラクで活動する過激な親イラン武装勢力による犯行だと非難した。滞在先の南部サウスカロライナ州で「3人の勇士を失った。対処しなければならない」と報復を誓った。

 イスラエルと米国、エジプト、カタールの情報機関トップらは28日、パリでガザ戦闘の休戦案を協議した。イスラエル首相府は「建設的だったが、大きな隔たりもある」と発表した。今週中にさらに協議を重ねる方針。

 米メディアによると、無人機は「タワー22」と呼ばれる米軍施設の宿舎近くに突っ込み被害が拡大した。米軍が迎撃できなかった原因は不明だが、これまで攻撃対象になっていなかったため不意を突かれた可能性がある。

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