福井県坂井市に「オーベルジュほまち」オープン…フレンチレストランと町家ホテル9棟 日本の文化、歴史、三国湊の風情を存分に

旧市街に点在する町家を生かした「オーベルジュほまち 三國湊」宿泊棟=1月28日、福井県坂井市三国町神明3丁目

 インバウンド(訪日客)や国内富裕層をターゲットに、福井県坂井市三国町の空き家10棟をリノベーションし、旧市街地一帯を一つのホテルに見立てた「オーベルジュほまち 三國湊」が1月28日、開業した。県外からの観光客が、地元食材をふんだんに使ったフレンチや湊町の風情を楽しんだ。

 「ほまち 三國湊」は、NTT西日本が地元企業など10社と組み設立したプロジェクト運営会社「Actibase(アクティベース)ふくい」が取り組む観光まちづくり事業。旧市街に分散する客室は9棟16室、フレンチレストラン、フロントで構成される。

⇒宿泊施設として生まれ変わった三国湊の町家ホテル

 同市の三国町商工会館で開かれたセレモニーには、杉本達治知事、池田禎孝坂井市長、NTT西日本など出資企業11社の代表、地元まちづくり団体メンバーら約100人が出席した。アクティベースふくいの樋口佳久社長は「三国湊は日本の文化、歴史の宝箱。たくさんの観光客に存分に楽しんでもらいたい」とアピール。地域住民と観光客が自然に共存するまちづくりを目標に掲げ、三味線体験、提灯(ちょうちん)づくりなど日本文化を意識したアクティビティ事業も展開するとした。

 杉本知事は目前に迫った北陸新幹線県内開業に触れ、「国内外の多くのお客を受け入れるため魅力的な宿泊施設は重要。三国湊の町並みを生かし、地元食材が味わえるオーベルジュは喜んでもらえる」と期待を込めた。

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