甘利氏会見「今日から政務復帰」

 現金授受問題で不起訴となった甘利明前経済再生担当相(66)が6日、地元の大和市内の事務所で記者会見し、「今日から少しずつ政務復帰する」と述べた。その上で「多大なご迷惑とご心配をお掛けしている。神奈川の皆さま、何よりも国民の皆さまに深くおわび申し上げる」と謝罪。「今回のようなことが二度と起こらないように事実関係をきちんと把握しておく必要があると考えた」と説明した。〈会見冒頭〉 主治医と相談の上で、今日から少しずつ政務復帰させていただくことといたしました。

 その機会にごあいさつだけさせていただきたいと思います。

 まずは、多大なご迷惑とご心配をお掛けしている地元・神奈川の皆さま、そして何よりも国民の皆さまに対しまして深くおわびを申し上げます。また、体調不良によりまして国会へのご出席もできずに関係者の皆さまにもご心配、そしてご迷惑をお掛けをいたしましたことにつきましても、深くおわびを申し上げます。

 先日、あっせん利得処罰法違反などの告発があった件につきまして、わたくしおよび元秘書らが不起訴処分になったと発表がありました。わたくし自身のことにつきましては、辞任の際の記者会見から終始、本件は私にとり、まさに寝耳に水の事件であること、あっせんに該当するようなことは一切したことがない旨を調査結果に基づきまして、真摯(しんし)にそして丁寧にご説明申し上げてきたところでありまして、不起訴と判断されたことで説明を受け止めていただけたのかなと思っております。

 ところで、元秘書らにつきましては建設会社の総務担当者から接待を受けるなど、違法ではないとしても不適切な面があったと報じられているわけです。刑事事件につきましては、捜査当局の不起訴という判断をいただいたところでありますが、今回のようなことが二度と起こらないように事実関係をきちんと把握しておく必要があると考えました。

 そこで配慮などから中断をしていた調査を再開して頂くよう、先日、私から弁護士にお願いしたところです。弁護士の先生からは検察審査会からの申し立てがあったとの報道があったので、今後、状況を見ながら調査を再開したいという話がありました。事実関係について最終的な報告があれば弁護士と相談して適切な時期にお約束どおり説明させていただこうと考えています。こちらの都合だけで時期を設定できない事情はご理解頂きたいと思います。

 先週の末に主治医に見て頂いたところ、体調を見ながら徐々に活動を再開してもいいのではないかという診断をいただきました。今後も定期的に通院しながらではありますが、本日から少しずつ政務復帰をさせていただきたいと思います。

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