プロレスと食で復興支援 信州プロレスリングと中郷区の食堂ニューミサ

笑いあり、歓声ありのタッグマッチ。即席リングの周囲に二重三重の人だかりができた

1日の能登半島地震で被災した石川県の復興を支援し、上越市内の自粛ムードを吹き飛ばそうと、中郷区稲荷山の食堂ニューミサで28日、特別メニューの販売とプロレスの興行が行われた。売り上げや募金は全額、被災地への義援金に充てられる。

長野市を拠点に活動する「信州プロレスリング」が駐車場で興行を行った。ギャラリーから4人を募り、四方に立たせて支柱にし、ゴムひもを3本かけて特設のリングを設営。2対2のタッグマッチ戦が繰り広げられた。コミカルな動きと観客を巻き込んだ場外乱闘に集まった人たちは喝采を送った。

特別メニューは、圧倒的な国内シェアを持つ石川産の金箔を乗せた汁粉とニューミサ特製の焼きそば。売り上げは能登、加賀のみそ生産支援などの義援金に充てる。

信州プロレス代表のグレート☆無茶さんは「ニューミサの(上田)幸子さんから、地震以降の上越の自粛ムードを払しょくしたいと聞き、興行を企画した。幸子さんは現地への支援が一段落するだろう夏頃、被災地に炊き出しに行く予定だ。イベントは同行してくれるボランティアを集めるきっかけ作り。ぜひ、声をかけていってほしい」と話した。上田さんはマイクを手に「ぜひ来てください」と集まった人たちに呼びかけた。

プロレス観戦に熱々の汁粉など、子どもたちも満足。上越市内の小学3年、橋立ひまるさんと1年のつむぎさんは「おもちゃのハンマーを使ったコントみたいなプロレスが面白かった」と話していた。

被災した石川県への支援を呼びかける食堂ニューミサの上田さん

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