コラージュの手法と表現を掘り下げる『広がるコラージュ』目黒区美術館で2月17日から

すべての写真(9)を見る

2024年2月17日(土)より、目黒区美術館では『広がるコラージュ』展が開催される。同館のコレクションより、多彩なコラージュ作品を紹介し、その手法と表現を掘り下げる展覧会だ。

身近にある様々な素材を切り取り、組み合わせる「コラージュ」とは、「糊で貼り付ける」という意味のフランス語(coller)から派生した言葉。1912年、フランスでパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックが、油彩画に紙や新聞紙を貼り付けた作品を制作したことから、芸術表現のジャンルとして認識されるようになっていった。日本では、西洋美術の前衛的な表現を学んだ大正時代以降に発展し、様々な作品が制作された。

同展ではこうした作品を、デザインの手法としてコラージュを用いた「色、かたち、デザイン」、もとの文脈から切り取った様々なイメージを組み合わせて予想外の世界を創り出す「異質なイメージの組み合わせ」、木や糸、紙粘土など、様々な素材をコラージュすることで従来の絵画表現を打ち破ろうとした「異質なテクスチュアの組み合わせ」、の3つの章で構成。「コラージュ」が、実に多彩で、豊かな表現を生み出す手法であるかが、改めてわかるに違いない。

また同時開催として、目黒にゆかりある芸術家・飯田善國(1923-2006)の特集展示も行われる。2023年に生誕100年を迎えた飯田善國は、画家、彫刻家、版画家であると同時に、詩人・評論家として活躍。とくに1968年頃より制作し始めた、鏡面ステンレスによる野外モニュメント《ミラーモビール》は、彼の彫刻の重要なジャンルに位置づけられる。

上記ふたつの展覧会では、それぞれワークショップや講演会が行われる。実際に様々な「コラージュ」が体験できるイベントもあるので、興味のある方はぜひ美術館ホームページで確認を。

<開催概要>
『広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國』

会期:2024年2月17日(土)~3月24日(日)
会場:目黒区美術館
時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜
料金:一般700円、大高・65歳以上550円
公式サイト:
https://mmat.jp/exhibition/archive/2024/20240217-421.html

すべての写真(9)を見る

© ぴあ株式会社