『神戸ルミナリエ』来場者229万8000人 阪神・淡路大震災30年の節目に向け新たな模索へ

『第29回 神戸ルミナリエ』10日間の来場者は229万8000人 最多は1月27日の38万3000人<2024年1月28日 19時08分撮影>

阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する光の祭典「神戸ルミナリエ」が、28日に閉幕した。

組織委員会は同日夜、10日間の来場者数を229万8000人(速報値)と発表した。

【画像】『第29回 神戸ルミナリエ』来場者229万8000人

新型コロナウイルス感染拡大による中断(2020年~代替事業を開催)を経て、4年ぶりの再開となった。

29回目となる今回のテーマは「神戸、未来に輝く光」。今回から混雑緩和などのため、旧居留地・東遊園地・メリケンパークに会場を分散した。
開催形式を変更したため単純比較はできないが、2019年の346万9000人より大幅に減少した。

初の取り組みとして、継続的に開催するためにメリケンパークに初めて有料エリアを設け、収益金を開催費用に充てる。有料エリアへの来場者数は、10日間で15万400人だった。

神戸ルミナリエは阪神・淡路大震災が起きた1995年12月に第1回が開催され、神戸・元町の旧外国人居留地と三宮の東遊園地を「光の回廊」(約270メートル)で結んでいたが、「震災の慰霊と鎮魂、復興・再生への夢と希望」という本来の趣旨に立ち返り、今回から阪神・淡路大震災が発生した1月の開催に変更した。

期間中、最多は27日(土曜日)の38万3000人(このうち有料エリア2万人)、最少は初日・19日(金曜日)の13万3000人(有料エリア1万0500人)。
組織委員会はこれらの結果を検証し、阪神・淡路大震災から30年となる来年(2025年)の第30回神戸ルミナリエの形式や内容を検討する。

4年ぶりのルミナリエ。期間中、会場を訪れた神戸の中華街、南京町商店街振興組合・曹英生理事長は、「ルミナリエは私が生まれ育った神戸の復興の象徴。とりわけ29年前の第1回は、美しいイルミネーションに癒され、涙ぐんだことを鮮明に覚えている。コロナ禍を乗り越えて、新しいスタイルを模索するのは大切だと思う。そういう意味では、今回の分散型はおおむね成功とみていいのではないか。今後、有意義な検証、議論を経て、より良いルミナリエにしてほしい」と期待を寄せた。

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