県内公立高、全て再開 門前高で始業式、授業

授業が再開し、笑顔で授業に臨む生徒=29日午前11時10分、門前高

 能登半島地震で被災した輪島市の門前高が29日、授業を再開した。全校生徒85人のうち登校できたのは十数人で短縮授業となったものの、恩師や友人と再会した生徒は笑顔で始業式に臨み、授業を受けた。これで石川県内の全公立高47校でオンラインを含め授業を再開したことになる。

 門前高は遠方で避難生活を送る生徒もいることから対面に加え、オンラインを活用して授業を再開した。トイレが使えないこともあり、当面は短縮授業とする。

 2年2組では生徒がタブレット端末を使いながら国語の授業に励んだ。木下晴仁さんは「地震に負けることなく、勉強や野球部の活動に頑張りたい」と話した。中澤賢校長は「生徒が前向きに挑戦する姿は家族や地域の皆さんの励みになると思う」と語った。

 県教委によると、県内の公立高47校のうち40校が始業し、残る7校はオンライン授業などに取り組んでいる。特別支援学校は29日に七尾珠洲分校が始業したが、七尾輪島分校は未定となっている。

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