千葉雅也さん(宇都宮出身)の「オーバーヒート」文庫化 新潮社からきょう発売

オーバーヒート

 宇都宮市出身の哲学者で作家の千葉雅也(ちば・まさや)さんの小説「オーバーヒート」の文庫版が29日、新潮社から発売された。

 オーバーヒートは、第165回芥川賞の候補作にも選ばれた作品。京都の大学で准教授を務める主人公と、年下で男性同士の恋人との関係性などを軸に、「かけがえのない日々を鮮やかに描いた」(新潮社)恋愛小説だ。

 文庫版は、川端康成文学賞を受賞した短編「マジックミラー」も併録した。

 256ページ。定価は649円。電子書籍も29日から配信されている。

 千葉さんは、宇都宮高卒。東京大大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程修了。2019年には、「デッドライン」で野間文芸新人賞を受賞している。現在、立命館大大学院先端総合学術研究科教授。

 下野新聞では、20年7月から半年間、「しもつけ随想」の執筆を担当した。宇都宮発祥のレストラン「ステーキ宮」のオリジナルソース「宮のたれ」への愛着など、故郷への思いを筆に込めた随想を掲載した。

千葉雅也さん

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